ネット世紀・2ちゃんげりおん(後編)

『そんなの解らないよ! ミチャットさん!』


 ミチャットとシンジのやりとりを冷静に見定める、科学顧問の女主任、白衣をまとう、バリ・キャリ子がミチャットへ声を荒げる。


「ミチャット!? 見て! ネット民と2ちゃんげりおんが、同調しているわ!」


「そんな、バカな……」


 パソコン画面に埋め尽くされる、レスに、ミチャットはセカイの終幕を予見した。


(翼を下さい♪)


///////////////// /////////////////


リア充、爆発しろwww


原作面白いのに、映像化するとマジ、クソだな(--#)


マジ、政治家の不倫とかどうでもいい……


あー、美少女とか空から降ってこないかなぁー(~o~)


ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。

ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。 ウ○コ踏んだ。


         それな。


///////////////// /////////////////


 司令室のモニターは、基地の外を移した。


 唖然とする、キャリ子は呟くように言う。


「彼の思い描く、セカイへのイメージが具現化されるわ!」


 ミチャット驚愕する。


「あれが……」


「えぇ、2ちゃんげりおんの真の姿。あれが新しい掲示板。3ちゃんねる! 変わりに、いにしえの掲示板は絶滅するわ」


「あれが、シンジ君がイメージを具現化した姿なの?」


 そこには、黒髪ロング、豊満なバストにヒップを持ち、あまり遊んでいなさそうな、清楚なグラマラス美女の姿があった。


 巨大な女体が立ち上がると、ミチャットは絶句する。


「あ、あれは……私の裸じゃない!!? あのエロガキ! 何なのよ!? あんなのセカイの男共が見たら、私の社会での生活はどうなるのよ!?」


「ミチャット! 見て!」


 キャリ子に言われ、パソコン画面のレスが、忙しく書き込まれて行く。


///////////////// /////////////////


 外見ろ!? 巨大な女が、裸で歩いているぞ!!


 発情期、乙<(_ _)>


 すげぇー!? 本当に裸の女だwww


 やべぇー! 鼻血出そう@@


 てか、エロいの見て鼻血とか、ありえるの???


///////////////// /////////////////


 ミチャットは、止まらないレスを見て、半狂乱になった。


「何よ、これ? リベンジポルノ? 私のセカイが終わるじゃない!! いやぁぁぁあああ!!」


「ミチャット!」


 キャリ子は平静さを失ったミチャットに、強烈なビンタを食らわし、彼女の目を真っ直ぐ見つめて話す。


「目を覚ましなさい! あれはシンジくんじゃないのよ? 引きニートよ!」


 これ対し、ミチャトはキャリ子に倍の速度になるビンタをお返しする。


「痛てーな、バカやろう!? 昨今の相撲界かバカやろう!」


 これに火が点いたキャリ子も、再びビンタで反撃。


 女同士の熾烈なビンタ合戦となった。


「ミチャト! やれんのかバカヤロウ!」


「キャリ子! やってやるよバカヤロウ!!」


「なめとんのか?」 


「ナメてねぇよバカヤロウ!」


「これで、すんだと思うなよ。バカヤロぉぉぉおお!」


「ダンカン、バカヤロウぉぉぉおおお!」


 頬が腫れ上がり、豚のように膨らんだ、2人の美女は、平静を取り戻した。

 ミチャットは、すぐさま指示を司令室に飛ばす。


「以後、目標を巨乳不倫生物と呼称します」


 ミチャトの次の指示に、司令室は騒然となる。


「在来線無賃乗車を使います」

 

 キャリ子は、彼女に再確認する。


「ミチャト!? 本当に使うの?」


「えぇ、やるわ」


「止めて起きなさい。普通に恥ずかしいわよ……無賃は」


 ミチャトはキャリ子の助言を無視して、作戦を実行した。


「在来線無賃乗車! 発進!!」


(宇宙大戦争マーチ♪)


 在来線無賃乗車がどんな兵器かは解らないが、それっぽいことが、巨大な女体目指して攻撃する。


ドドオオオォォォン!


ズゴオオオォォォン!


 在来線無賃乗車の威力に、ミチャトは、ただただ、驚いた。


「すごい爆発音だわ……」


「違うわ!」 


 すかさず、キャリ子が解説する。


「今の効果音は、往年のファンがズッコけた音よ!?」


「そ、そうね……気持ち解るわ。半端なタイミングで実写映画が公開されて、感想が『E○aみたいだった』は微妙ね」


「見て? ネット民の反応よ」


///////////////// /////////////////


 キターーーーーーーー((((゜д゜;))))


 無賃乗車だぁーーーー


 待ってました(笑)


///////////////// /////////////////


 ミチャットは、道端に落ちて、へばりつく、吐き捨てられたらガムを嫌悪するように、呟いた。


「気持ち悪い……」


 はたして、3ちゃんねると変貌したシンジ。もとい、シン・シンジにセカイは、どう立ち向かうのか?


 しかし、これだけ下らない内容を続ける意義があるのか?

 

 何だかんだで、作者が思うことは、ただ一つ……。


 新作、早く見たいなぁ~。


 2018年も、楽しい話題がありますように<(_ _)>

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