第11話
以前、地元の神主さん達の会に参加していた頃のエピソードです。
別に自分は神職でもないのですが、研究会に所属して色々とお話も
伺う機会がありました。
プライベートな超極秘レベルの事も耳にしたんですが、さすがにそ
れらは秘密です。ただ、あまり知られていない出来事を二、三お伝
えしたいと思います。
中国地方のとある神社でのお話です。
戦時中のことで、神主さんも出征していて留守の間、神社は夫人が
お守りしていたそうです。
ある早朝、この神社の奥さんは奇妙な夢を見て胸騒ぎを感じ、何だか
外が急に気になって家から出て見たといいます。
すると…。神社の社殿が突如として爆発炎上したのでした。
なぜこんな事に?と腰を抜かさんばかりでしたが、真相は以下の様な
事だったそうです。
実は、神社の人も知らない間に社殿の床下に、地元の警察がこっそり
と石油を隠匿していて、それをさらに嗅ぎ付けた住民達がちょくちょく
盗みに入っていたんだそうです。ばれても警察は何も言えまいという腹
でしょう。ちょうどその日に床下に侵入して油をくすねようとした者が
暗いので手にしていた、明かりの灯火が引火して爆発炎上したとのこと
でした。
夫人の得た夢のお告げでもこれを事前に防ぐことはかなわなかったので
しょうか。
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