第9話

こちらも身近な親戚の話です。地元の青年実業者の集まりが

付き合いのある、自身も会員の医師の病院でよく開かれていた

そうです。夜、病棟の一室で話し合っているとそばの廊下を歩く

老人の姿を目にすることがあり、親戚が聞けば「ああ、あれね」

とだけ答え、どうもここの嘗ての入院患者さんで、いつまでも

言わば、自発的にここに留まっているらしく公認の(患者さん)

だった様です。勿論、入院費はもう要りませんね。


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