第19話 くまさんを助けてあげたい

 いろいろあったけど、くまさんが悲しそうに泣き出した。


 そうだよね。お嬢さんじゃなかった、もう「森○くま○○」から離れよう。


 娘さんが心配で早く助けに行きたいのに、今こうしている時にも、娘さんがどんな目にあっているか不安だろうに、申し訳ない。


 こんなに、横道に反れまくるとは私も想像しなかった。そして、人間の欲望の恐ろしさ。本当に同じ人間として申し訳なくなる。



だから、人間以外を守る神様になりたくならない?



・・・うん? ・・・何か聞こえた? 気のせいか・・・・・。


 まあ、だからではないけど、娘さんの救出は協力します。


 ギフトの検索をして、良い方法を考えます。


 それで許してください。



 『ギフト』


 全異世界言語 レベル 神級 (どんな生き物の言葉でも神級なのでへのかっぱです)▼ 

 全魔法    レベル 神級 (すべての魔法があなたのイメージだけで使えます)▼

 万能鑑定   レベル 神級 (あなたに鑑定出来ないものはありません)▼

 空間結界   レベル 神級 (あなただけの世界を築いて下さい。引きこもりにぴったし)▼

 聖魔法    レベル 神級 (死んだ人でも生き返るぐらい強力な治療魔法です。また、新しい種族の生命を誕生させることも可能です)▼

 動物おたく  レベル 神級 (おたく、それは究極な物知り博士。その知識は、動物たちに還元されることでこのギフトが贈られます。そのことで、動物たちから信頼され、好かれるようになるのです。おたくと侮るなかれ)▼


 で、使えそうなものはどれかな?


 魔法は、イメージでOKだから、オリジナル魔法を作っちゃおう。空間結界と合わせて、娘さんの居る所とここを繋げちゃえばいいんだよね。


 その為には、娘さんの居る所を知る必要がある。


 ちらり ちらり


 このホワイトドラゴンさんが探してくるって駄目かな?


 「さっきからちらちらと私を見ているが、何が言いたいのかな?」


 「えっと、人間の町に行って、くまさんの娘さんを探してきてくれると、助かるかなって・・・」


 私がそう言うと、くまさんが期待の眼差しで、ホワイトドラゴンを見つめる。


 「探して見つけるだけなら、出来ないこともない。けれど、娘さんを助け出すのは、私では難しい。見ての大きさだからな」


 「それはかまわないよ。見つけてもらえれば、ホワイトドラゴンさんを目印にして空間を繋げるから、あっという間に助けられるわよ」


 途端に、泣いていたくまさんに笑顔が戻った。


 「それなら、人間に関わらないか? 成る程、考えたものだ。だが、そこまで人を避けるか」


 カムイは言うけれど、


 「避けるでしょう。くまさんやホワイトドラゴンさんのお話聞けば尚更でしょう」


 断言します。

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