第2話 ゲンジツ?ソレトモ……



酷い痛みから解放された僕こと、逢真おうま歩夢あゆむ


気付いたら、何かのどかな田園風景が目の前に広がってるんだよね。



「僕、自分の部屋のベッドで間違いなく寝てたよ……ね?」



ベタに自分のほっぺたをつねってみると

となると、ここは現実……なの!?

おーまいがっ!?と思わず頭を抱えて神に祈った所で、僕の顔の前にが開いた。



【宛:逢真おうま歩夢あゆむくんへ 元:アト CC:……】

【すまない!(フォントサイズ48)】

【うちのバカ神様が迷惑をかけた様だ】

【オレは、神様今回の原因の下で働いている、上級精霊のアトと言う】

歩夢あゆむくんが今居る世界は、元々歩夢あゆむくんが居た世界とは別次元なのだ】

【うちのバカ神様がやらかしてしまった影響で、歩夢あゆむくんたちの世界と変な繋がり方をしてしまい、今歩夢あゆむくんが此処にいることになっている】

【実際、歩夢あゆむくんの体自体は元の世界のベッドの上で気持ちよく寝ているのだが、を通して魂の中身だけがこちらへ遊びに来てしまっているような状況だ】

【フルダイブ環境のVRゲームと考えて貰っても構わない】

【ただ、ゲームと違うのは魂の中身がこちらへきているので、著しい損傷を受けると、実際に死んでしまうことがあるのだ】

【あのバカ神様の所為で、ただでさえ迷惑をかけているのに、これ以上と言うのは心苦しいので、我々からシステムへ干渉し、恩恵を授けたいと思う】

【具体的には、全てのスキルをレベル2程度にしておこうと思う】

【普通の人間が、数年修行して手に入る程度ではあるが、滅多なことをしさえしなければ死ぬことはないだろう】

【また、今見ているだが、ゲームのメニューで出来る以上の機能が備わっているので、有効活用して貰いたい】

【イベントリ機能もほぼ無限にあるので、アイテムを持ち歩く必要がなくて便利だぞ】

【元々の世界で朝になれば、歩夢あゆむくんは大体6時間睡眠だったか、元々の世界で歩夢あゆむが起きれば、強制的に元々の世界へと戻ってしまうことになる】

【ウィンドウに、予想睡眠時間のタイマー機能も付けておくので、こちらの世界での滞在時間予測に使ってほしい】

【なるべく早く、この状況が解決できるよう努力するが、かなりの時間を要しそうなのだ】

【その間、こちらの世界を死なない様に楽しんでもらえれば幸いだ】

【あの神様バカには、きっちり片ぁつけさすので待ってて貰いたい】

【では、多少心苦しくはあるが、良い旅を!】

【EOM】



上級精霊だという、アトからのメッセージを読み終わり



「ふむふむ、なるほど」

「つまりは事故でこちらへ魂だけ来てしまったと」

「寝ている間だけ当分こちらの世界へ来てしまう、こちらで死ぬと元の世界でも死ぬ」

「なのでチートあげるから死なない様に楽しんでねってことか」



「チートで異世界冒険とか、やろう系主人公キター!!!!!!!!!!」





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