眠れない夜に考えることは
水谷なっぱ
眠れない夜に考えることは
眠れない。全くもって眠れない。そこで眠れずに過ごしてきた経緯を書き出してみる。
今日はさんざん遊び歩いて、ごはんもお腹いっぱい食べた。シャワー浴びて眠剤飲んで、いざ寝ようとしたら全く寝付けなかった。
それでもと暗い寝室のベッドの上で目をつぶっていた。そうしたら今まで遭遇した嫌なことを延々と思い出してしまい、吐き気と胃痛で眠れなくなった。
嫌なことは学生時代に叱責されたことから、就活の際の圧迫面接、会社員時代の失敗や上司からのパワハラ、現在勤めているバイト先での失敗やトラブル。そんな感じだ。
それらのことを反芻しているうちに手足が震えてきたので眠ることを諦めてリビングに移動した。明かりをつけて、ヘッドホンを装着してゲームを始める。気がついたら2時間ほど経過していたので、そろそろ眠れるかと再度寝室に戻った。
やはり眠れなかった。30分ほど目をつぶって寝返りを打っていたが、先ほどと同じように思い出したくもないことが頭の中を駆け巡るだけで、眠りの淵は見えてこない。
馬鹿らしくなったわたしはこうしてPCの前にしゃがみこんで、眠ろうとしたこと、眠れなかったことの経緯をぽちぽちと打ち込んでいる。
ここからは眠れなかった要因について考えてみる。(考察ではない。そこまで大それたものじゃない)
一つ目に上げられるのは日中に野球観戦ではしゃぎすぎてしまったことだろう。ひどい試合で、それでも選手が頑張っている以上、ファンが応援の手を緩めるわけにはいかないのだ。なので精一杯応援してきた。だからきっと脳がまだ興奮状態なのだろう。
二つ目に考えられることは眠剤が少なかったということだ。細かい話は省略するが、わたしは状況を鑑みて普段は2種類服用している眠剤を一種類しか飲まなかった。だから効果が足りず、眠りに落ちるに至らなかったのだ。
三つ目はカフェインだろうか。帰りにペットボトルの緑茶を買ってきて、寝るまでの間飲んでいたのだが、このお茶、カフェイン含有量90mgである。コーヒーほどではないにしろそれなりに入っている。一口ごとに脳がぴっかぴかに覚醒していく気がした。
以上三つの理由により、わたしは眠れずにいる。
明日は出かける予定はない。だから誰かに迷惑をかけることはない。かと思いきや、5時前に起床して旦那の朝ごはんとお弁当を作り、見送りをしなくてはいけないのである。なお現在時刻は3時半。あと1時間半しかない。だったらもう徹夜してしまったほうがいい気すらする。
そこで問題なのがわたしの年齢である。お肌と体力の曲がり角を全速力で駆け抜ける30代女に徹夜は辛いのだ。そんなことをしたら明日(もう今日だが)は確実に使い物にならない。出かけずとも、やらねばならぬことは山ほどあるのだ。食材の買い物、作り置き食材の準備、iTuneカードの補充、FGOイベントなどなど、これらを明日1日であらかた片付けなくてはいけない。
だというのに徹夜なんぞして有限なリソースを減らしている場合じゃないのである。
ではどうするかというと、どうにもできない。
今今寝室に戻ったところで嫌な思い出と三度目の遭遇を果たして泣きながらリビングに戻るだけだろう。胃が気持ち悪くてタバコも吸えないのである。なんなら今すぐにでも吐きそう。――思い出したら本当に吐きそうなのでちょっと深呼吸したりしながら書き続ける。
そろそろ4時に近くなってくる。4時半を過ぎたら諦めて食事の準備をしようと思う。
落ちも意味も山もなくて、まるでやおいだが、今時の若い子にこの冗談は通じるのだろうか。
誰か眠れないときの眠り方を教えてほしい。
あと、ネガティブなイメージが思考を占拠しているときの対処法も。
眠れない夜に考えることは 水谷なっぱ @nappa_fake
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