服毒ライフ
愛情に色があるとしたらきっと黒だろう。何もかもが愛の名の下に塗りつぶされ染まっていく。愛だよ。殴られるのも。存在を否定されるのも。ぜんぶ愛だよ。
若さは弱さだと年をとる度に大人たちがひそやかに騒ぎ立てる。黒髪の女子高生が整列する。その太ももが美味しいと脂ぎった舌がのたうち、公然と賞味する。もう頭蓋には脳みそを詰めなくてもいいんだって分厚い本が閉じられた。誰か幸福の意味を調べてよ。叫んでもそんなことは必要ないとワインばかりが注がれる。狂おしい酩酊感に溺れながらまだ発狂できない。
子宮のように温かいモラトリアムが終わろうとしている。人生、と名付けられた紙片をばら撒いてどこへ行くというの
小さな唇がささやく。ピラニアになって生きたい。獲物を喰らうだけ。それだけ。
奪う側でないと生きていけないから、適切な致死量が君を人間にする。それを人間と言うなら。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます