第16話 緊急警報

「ん〜、ゼンさぁん。好き…れす…。」

…へ?今のははっきり聞こえたぞ?好き?ま、まじか…。ほ、本心じゃないよな?うん、本心じゃないはずだ。よし、俺も寝よう!と、いうことで、おやすみ!

俺はリズを抱えてシスカの隣で寝た。


---おはよう。

なんで俺の隣にシスカが寝てるんだ…?…あ、俺が寝かしたんだった。酔っ払ってたみたいだな、俺も。

「んん〜、よく寝たぁ。」

シスカが起きた。

「…っ、頭痛い。昨日寝ちゃったのかなー。…ん?ゼンさん?あれ、私とうとうゼンさんの幻影が見えるように…?」

シスカが意味不明なこと言いながら俺に触ってくる。

「…あれ?触れる?ま、まさか本物!?あわわわわ。」

今度は慌てふためき出した。


数分後落ち着いたシスカはベットの上で、昨日あったことを聞いて正座している。

「ご迷惑をおかけしました、ゼンさん…。それに…一緒に寝ちゃって…。」

シスカが顔を赤らめる。そりゃ、恥ずかしい気持ちもわかる。

「大丈夫だよ、シスカ。気にしないでよ。体調は大丈夫?」

「ぜ、ゼンさん…!はい!大丈夫です!!なんの異常もありません!」

「そっか、ならよかったよ。」

「と、ところでゼンさん、今日のご予定は…?」

「んー、特にはないかな。どうしたの?」

「え、えっと…き、今日!一緒にか、買いも---」

「ウーーーーーーー!!!!」

「な、なんだ!?」

「こ、これはギルドで使用している緊急警報です!冒険者は直ちにギルドに集まるようになります!残念ですが…買い物は今度です!」

「わ、わかった!とりあえずギルドに行けばいいか?」

「はい!お願いします!」

リズを叩き起こして、ギルドに向かった。


--ギルドにて

「えー、皆さん。お聞きください。今回、お知らせしたのは街の外にあるモンスターが発生しました。そのモンスターは…アースドラゴン。世界で3番目に強い竜種です。」

「なっ、竜種…?しかもアースドラゴンが…。なぜ…。」

となりでシリカがつぶやいている。

「なお、今回のアースドラゴンの発生の原因はわかっておりません。これは特別クエスト。報酬ははずみます。では皆さん、討伐お願いします。」

いや、ここは始まりの街だ。そんなに強い人もいない。勝つ確率はかなり低いだろつ。だが、今は俺がいる。30分の時間さえ稼げば多分俺は十分に戦えるはずだ。30分時間を稼ぐにはみんなの協力が必要だ。

「みんな、聞いてくれ。」

俺はみんなに協力を求めることにした。


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