第11話 結果報告

…ギルドマスターが何の用だろうか。ちょっと怖い。

「大丈夫ですよ、お願いします。」

そう言ってしばらく歩いていると1つの扉の前に来た。

「さ、こちらがギルドマスターの部屋ですよ。」

そう言って受付の人はコンコンとノックをしてドアを開けた。

「ギルドマスター、連れてきましたよ。」

「ああ、君が例の新人君か。」

すっごい野太い声をした筋肉ムキムキのおっさんがそこにいた。

「よし、シスカくん、席を外してくれないか?」

受付の人の名前シスカっていうんだ。初めて知った。

「わかりました。」

そう言って受付の人もといシスカは扉を開けて出ていった。

「さて、新人くん、早速話をすすめるが、君の強さには目を見張る者がある。冒険者登録してもないのにスケルトン・キングを倒してしまうのは凄まじいの他に比喩表現はない。なので君をAランク冒険者にしたいと思う。これは歴代で、最速のAランク冒険者昇格だ。胸を張ってもいい。」

お、まじか。やったね!!

「……だが、今の君はとても強そうには見えない。からくりを教えてくれないか?」

…ッ!こいつ俺の秘密に気づいたのか…?

「…なぜです…?」

「んーなんか際立ったオーラを感じないというか。」

そんなことわかるのかよ、反則だろ。

「…んー実は俺、呪いがかけられていて、ステータスが2つあるんです。」

「2つ…?」

うん、嘘は言ってないはず。

「それで、戦闘開始から30分間は低い方のステータスでその後は高い方のステータスになるんです。」

「そんなことが…で、そのステータスの差はどれぐらいなのかね?」

「大体1000くらいです。」

「……は?1000?高い方強すぎじゃね?」

…驚きすぎてキャラが変わっている。

「はい、最初の30分間は代わりにこのフェンリル、リズに戦ってもらっています。

「……!?フェンリル!?…どこにもいないじゃないか。」

「リズ、狼化してくれないか?」

「了解です!ご主人様!」

そういって、リズは狼化を開始する。

「……わぁお、こんなところでフェンリルにお目にかかれるとは…」

なんかキャラが定まってない。

「ま、まぁ君が強い理由はよーくわかった。晴れて君はAランク冒険者だ。下でカードを受け取ってくれ。あとはクエストを受けるなりなんなり、好きにしてくれ。」

「わかりました。ありがとうございました。」

そう言って、俺達は下に降りてカードを受け取り、早速クエストを受けることにした。

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