第12話 初期は課金で補いたい!
目が覚めると低い緑色の天井がそこにあった。
いつものような白色ではなく、薄暗かった。
辺りを見渡して見るとそこには、トールの姿は無く、イリスの姿も無かった。
「…う~ん、はああ。」
軽くあくびをした。
昨日から何も食べていないので、何か食べる物を探さなくてはならない。
そんな事を考えながら寝ぼけている俺はテントの外に出た。
「おはよう、イリス。」
「おはようございます。直人さん。」
何やら彼女も起きたばかりらしくどこか下っ足らずな話し方だった。
おまけに寝ぐせまで付いている。
あいにく櫛は持っていない。
「あの…直人さん?」
「はい、何ですか?」
「…何か食べ物をそれと飲み物を持っていませんか?昨日から飲まず食わずなので…。」
「ああ、そうでしたね。昨日は、ひたすら走ったので疲れてすぐに眠っちゃいましたからね。少々お待ちを。」
っと、まあストレージを開いたわけなのだが。
「う~ん、これかな。とりあえず500ミリリットル二本と、この栄養食品で良さそうかな。」
「というか、名称だけだからどういう感じのかはわからないけど味は多分平気だとは思うよ。」
「あれって、通知?誰からだろう、というかアイツしかいないだろうな。えっと、ヘルプメニューの追加、登録システムの簡略化、ギフトボックスの追加、生理用品の配布及び一部アイテムの使用回数の上限を上限なしに修正、お詫びとしてアイテムを配布。…ありがたい限りだ。」
「それで、何が渡されたんだろう?ナパーム弾×150、調理用器具一式(ガスバーナー)を含む、ガスボンベ(調理用)×∞(仕様変更により上限なし)、防火服っと、大盤振る舞いだけどこの前よりは実用的ではあるな。」
「それと、デイリー配布が携帯用ライト一つか。」
「う~ん、野外での活動を考えるとまだ足りないんだよな。特に、移動手段とか。」
「ところで、イリスさんはもう終わった?」
…そして、俺はあることに気がついてしまった。
「…あはは、そうだこの状態だと俺、普通にボッチだっけ。」
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