第8話 知りたいだけ

美波に話しかけられるようになってからは、朝の挨拶を交わしたり、僅かな休憩時間にも話をするようになっていた。


今ではお昼も一緒に過ごすようにになった。


「それでさ…って、藍さーん聞いてる?」


「え、あ、ごめん!聞いてなかった…」


「だーかーらー、藍は何がきっかけだったの?」


「きっかけ?」


「そう。前に言ったでしょ、藍の雰囲気が変わったって。そのきっかけ!」


「自分では分からないけど、心当たりはあるかもしれない。」


「教えて!」


「教えても面白くないと思うよ。」


「面白いとか、面白くないっていうのは関係ないと思う。私が藍の事を知りたい、只それだけなんだから。」


美波はいつだってハッキリと言ってくれる。


ここまで、私に向かってきてくれるのは2人目。美波と…瑠依。

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