第6話 一日一つ

「そうだ!」


小さな子供が何かを見つけたように、目を輝かせながら私を見る瑠依。


「な、何?」


「一日一つ、お互いに質問しよう!」


「普通に話すのじゃなくて?」


「そう!だって一気に話すよりも、少しずつのほうがワクワクしない?」


「そうかな…」


ノリが悪い私は、どう返事したらいいのか分からない。


こんな相手とそんな事をしても楽しいのだろうか。


「そうだよ!だから、僕に会うまでに毎日1つ考えてきて!」


「わ、分かった。」


「よしっ!」


こんな事にもウキウキしている瑠依が、私には不思議でたまらない。


だけど、瑠依が沢山見せる底の無い表情を見たいと思った。

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