やさし


すなおで

しとやか


思いやりがあり

情も細やか


つつましやかで

けなげである


それが、やさし、ということ





やさしの性は

表の性ばかりがもてはやされる


どんなときにも

何事にも

やさしく、あろうとする

そんな存在がもてはやされる



心が痩せても

身が削られても


彼らは

やさしく、あろうとする




次第にやさしは

やさしい、という

言葉の呪縛に囚われる


すると、

やさしの裏の性が

その顔を表に覗かせる



そこでようやく気がつくのだ

やさしの表と裏の性を

















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