第45話、多忙な服飾店と探し物
オフィリアたち冒険者がキキョウ会に合流してから間もなく、ジークルーネの元同僚も加わってくれた。
彼女の名前はオルトリンデ。騎士団にいた時は斥候を務めてたらしい。主として偵察や警戒、情報収集などが任務になる。その経歴のせいか、キキョウ会の情報担当であるジョセフィンとはすぐに仲良くなった。ジョセフィンも本職が入ってくれたお陰で少しは楽ができるようになるだろう。
さすがは元青騎士だけあって、オルトリンデは隠密のスキル持ち。これ程の適任もないわね。ジョセフィンもそれとはまた方向が違うけどスキルを持ってるから能力的な相性もいい。上手くやってくれてるようで何よりだ。
ちなみにオルトリンデはちょっとした事情があって、キキョウ会の正規メンバー以外にはお披露目してない状況だ。ま、その内にね。
さて、やってきました。お馴染みの服飾店ブリオンヴェスト。
我がキキョウ会が誇る墨色と月白の外套の作製を任せてる、服飾品を作ったり仕立てをやってる工房だ。
「悪いわね、また貸切にしてもらって」
「いえいえ、毎度ありがとうございます。今回はかなりの人数がいらっしゃいますし」
いつもの店員さんと軽く挨拶を交わす。
何日か前に、大勢で押しかける相談をしたところ、今日の午後を貸し切りにしてくれたんだ。
まだ外套を持ってない、オフィリアや見習いたちのためだ。まとめて採寸して、デザインも決めてもらう。
見習いたちはまだ昇格したわけじゃないけど、正規メンバー入りも近いってことで、モチベーションを高めてもらう意図もある。キキョウ会じゃ、墨色と月白の外套をどっちも与えることにしてる。今日、採寸するメンバーのは取り敢えず一着だけ先に作ってもらう手筈だ。
その前にちょうど仕立て上がってたらしい、ローザベルさんとコレットさんの分をぞれぞれが受け取ってる。
さっそく着込み始めるお茶目なふたり。まだ先行して一着作ってもらっただけなんだけど、意外なことに色は墨色だ。
「今までわしらは白を基調としたローブばかり着ておったからのう。せっかく悪の組織に入ったんじゃ、黒のローブで決めてみた。どうじゃ!」
「むっふっふっ、どうよ!」
相変わらずのドヤリ顔が妙に似合う。コレットさんまで墨色のローブを着てポーズまで付けてローザベルさんと並び立つ。見慣れた治癒師の白ローブよりもこっちの方が似合ってる気がするのは気のせいか。
それより悪の組織ってのはなんなのよ、もう。ふたりのは外套というよりも形は完全にローブだ。背中のキキョウ紋や内側に施された魔導糸の刺繍も完備されてるみたいね。完璧だ。
この技術を惜しげもなく投入してくれた、服飾店ブリオンヴェストの店主であるトーリエッタさんはここにはいない。最近の彼女は、弟子たちが十分に育ってるのをいいことに、工房での仕事を投げっぱなしにしてるらしい。
なんでも弟子が十分に仕事をこなせるようになって、経営も十分以上に潤ってるお陰で、仕事よりも趣味の仕立てに没頭してるんだとか。実はさっきの店員さんがぼやいてた。
ちなみに前までに報酬として渡してた墨色と月白の金属糸は、提供を止めることになった。これは流通させ過ぎると予期しない問題を引き起こしてしまうかもしれないから、トーリエッタさんと話した結果そうなった。
その代わりには、別の金属糸を多種多量に提供することで合意してる。
トーリエッタさん個人に対しては、売り物じゃなくて趣味で作ってるだけだから、もう欲しい分だけ金属糸や金属片は渡しちゃってるけどね。
それはともかく、トーリエッタさんは潤沢な資金を元手にして、様々な糸や生地、部品などを金に糸目を付けずに買い漁り、手に入れては好き放題に色々と作ってる。そしてその作品群から私に似合いそうって軽い感じで、どんどんプレゼントされてるんだよね。
私の訓練時に使ってるリュックや戦闘用の手袋もトーリエッタさんが趣味で作った作品だ。その割には私に誂えたように見えるけどね。あとでズバリ聞いてみれば、私を見ると何故か創作意欲が搔き立てられるんだそうだ。わけわからん。
ともかく創作意欲溢れるトーリエッタさんによって、小物から服から下着、さらには戦闘に使えそうな防具に至るまで貰いっぱなしで、自分で買う必要があるものなんてなくなってしまう勢いだ。特に服と下着は多すぎて持て余してしまう。かと言って、素材からして縫製もデザインもどれも一級品だから、おいそれと捨てることもできない。サイズも私にぴったりだから、誰かにあげるのもね。困ったもんだ。
さらに言うと、その作品群は一旦は弟子たちに披露するから、そのクオリティの高さとオリジナリティに弟子たちの創作意欲も向上するらしい。店主、そして師匠としての役割はその点では果たされてるらしい。
たった今も専用の工房に引きこもって何かしら作ってるんだろうと思われる。
いつもの店員さんと、会計を任されてる店員さんとで今回の費用を見積ってもらって後日の精算とする。
さすがに今回は発注した量が量だから、全部の完成まではかなりの時間を要する。ブリオンヴェストの職人たちも制作スピードはかなり上がってるらしいし、人数も増えてるらしいけど、全員分を一着ずつでも全部できあがるのはまだまだ先になる。
オフィリアたちを除いた見習いの分は、見習い期間が終了してから渡すから優先度は低いけどね。全部が仕立て上がるのは、ちょうどいい頃合いかもしれない。
必要なことだけ済ませると、これ以上は私がいてもしょうがないし、あとは任せて退店する。トーリエッタさんも顔を見せにこないってことは、作品作りに没頭してるはずだ。挨拶くらいしたかったけど、邪魔しちゃ悪いし今はやめておこう。
同じく用は済んだはずのローザベルさんとコレットさんは、見習いたちに墨色のローブを見せびらかしながら、年甲斐もなくはしゃいでる。うん、ほっといて私はもう行こう。
外に出ると六番通りをぶらぶらと歩く。相変わらず活気のあるいいシマだ。
ここから姿は見えないけど、キキョウ会の今日の担当メンバーが近くを見回りしてるはず。
探してみようかと思いつつも、ついこの前トーリエッタさんとした話を思い出す。
「いやー、ウチで結構長いことやっててくれた弟子のひとりがさ、独立したんですよ」
「へぇ、いいことじゃない。でも戦力減るから、トーリエッタさんの店は大変になるか」
「まぁ彼がいなくなると痛いけど、新しい弟子もたくさん入ったからね。応援してますよ」
腕のいい職人が興す新規の工房だ。景気の良い話よね。
六番通り、ひいてはエクセンブラで一番の服飾店はブリオンヴェストだけど、忙しすぎて仕事をあまり引き受けてくれなくなったとは、ここらで活動する商人の弁だ。その忙しさの一番の原因はキキョウ会だろうけどね。外套以外にもキキョウ会のメンバーはこの店を贔屓にしてる。
そこでつい最近ブリオンヴェストから独立した職人がやりはじめた服飾店が早くも大人気になってるらしい。六番通りの端っこで小さな店らしいけど、キキョウ会のシマでの新たな店舗だ。様子を見に行ってみようかな。時間あるし。
訪ねた店は六番通りの端も端、さらに路地をちょっと入ったところにあった。
今日は休みなのか準備中の札が掛かってたけど、入り口が開いてたから挨拶しに勝手に入ってみた。開いてるんだし大丈夫でしょ。
「や、どうも」
「あっ!? ユカリノーウェ様! いらしてくれたんですか!」
ちょうど店の掃除をしてたらしい。綺麗好きなのは結構なことね。
「噂を聞いてね。評判良いらしいじゃない」
「いえ、師匠に比べたらまだまだですよ」
謙遜して見せる評判の職人。トーリエッタさんと同じ種族なのか、ウサ耳を生やしたおっさんだ。うーん、ウサ耳おっさんか。この人のことは見かけたことはあったけど、特に話したことはなかった。今までは気にしてなかったけど、面と向かうとなかなか微妙な気持ちになるわね。そうは言っても、これは偏見だし表には出すまい。
「近々みかじめ取りにくるから覚悟してなさいよ」
冗談めかして本当のことを言うと、殊勝にも了解してくれた。なんか良い奴かもしれない。
ちょっと雑談を続けて話を聞いてみると、なんと彼には早くも弟子がいるらしい。今は軌道に乗りかけた店を、その弟子と一緒に盛り立ててるらしい。まさに今が頑張り時だ。
「今日は休み?」
「はい、今日は店を閉めて注文を受けた商品の作製をするはずだったんですが、材料の入荷が遅れているみたいで」
「ふーん、それが到着するまでは暇を持て余してるってわけか」
「そうなんです。中途半端に店を開けるわけにも行きませんし。あ、そうだ。もし良かったら、僕の店にも金属糸を提供してもらえませんか?」
そうきたか。あくまでもついでに聞いてみたって感じだけど、どうしようかな。
「墨色と月白の金属糸はダメね」
「やっぱりそうですよね……」
あからさまにがっかりした顔をされると、製作者としての自尊心を刺激される。なるほど、それほどまでに私が作った金属糸が欲しいのか、なんてね。
よし、開店祝いの意味もある。成功してくれれば六番通りがより発展するんだしね。チャンスをやろう。
「でも、それ以外なら相談に乗れるかもね。あんたの得意分野は?」
「えっ、本当ですか!? 言ってみるもんだなぁ」
「あんまり細かい要望には応えられないから、適当に見繕って持ってくる感じになると思うけどね。それでも良ければ。で、この店は何をメインに売ってんの?」
「ユカリノーウェ様が持ってくる金属糸だったら何だって有難いですし、買い取り価格も勉強させてもらいますよ!」
この店はトーリエッタさんの弟子らしく、やっぱり旅人や冒険者用の服がメインらしい。ただし、男性物が中心になるそうだ。
その他にはカバン制作も得意でそっちの注文が今は多いらしい。何人かの商人から出資の話も出てるらしくて、工房や設備の拡張や弟子の増員も計画にあるんだとか。凄いわね。
私がこの店で買い物をすることはないだろうけど、頑張って欲しいわね。
「じゃ、私は行くわ。金属糸は今度、ウチのに持たせるから代金はその時に」
「はい、お待ちしています!」
大変そうだけど、それよりも楽しそうだったわね。
特に急いで戻ることもないし、もう少しぶらぶらして行こうかな。たまにはひとりでこうするのも悪くない。
今は大抵、誰かと一緒に行動してるからね。ひとりの時間は貴重だ。
普段の見回りでも通り過ぎるだけの六番通りの端っこ、それも路地の方を今日は行く。
この辺りはお店が並ぶ雰囲気じゃなく、工房や作業場所と言った感じだ。実はブリオンヴェストのような店舗兼工房のような造りの方が珍しい。大抵は六番通り沿いにあるのは単なる店舗で、工房は別にあるのがスタンダード。この辺りはその工房が多くある場所になる。
何かの機械音や作業の音が響く中を歩いてると、小さなガレージに気を取られた。
ボロい看板を確認すると、ドミニク・クルーエル製作所とある。
開けっ放しのガレージをなんとなく覗き込むと、
「あっ、これって!?」
見つけた。探し物を見つけてしまった。
バイクだ。ローザベルさんとコレットさんが乗ってきたような、野暮ったいデザインのバイクが手前に止めてある。見る限り、修理中か作ってる途中か。いずれにせよ、ここらでは初めて見る物だ。しかも奥の方にはまだ何台もあるじゃないか。
売って欲しいというか、新たに作って欲しい。小さい頃、バイク乗りのおじさんに乗せてもらった記憶を思い出す。
あれはアメリカンとか、クルーザーとかいうスタイルのバイクだったか。あれがいい。そこにある野暮ったいのとは違って、凄く格好よかった。私はあれが欲しい。
よし、特注だ。そうしよう。
「どうもー」
呼んでみるけど無反応。誰もいないのかな。
「おーい、誰かいないのーっ」
ちょっとだけ待ってみて誰も出てこないようなら出直すか、と思ったところでドタドタと走る騒がしい音が聞こえてきた。
「今行くぞーい! って、お前さん誰だ?」
ガレージ奥の通路から、ガラッと引き戸を開けて登場したのは、つるっぱげ、いや、周りは生えてるわね。とにかく、頭部の頭頂以外の部分に白髪を生やしたご老体。樽のような体形は種族の特性ゆえか、単に太ってるだけか。それから色付きのゴーグルを掛けてるのが特徴的だ。魔道具っぽいわね。
まぁじいさんの見た目なんかどうでもいい。目的の物を指差しながら話してみる。
「そこのバイクなんだけど」
「お前、バイクに興味があるのか? 楽しいマシンなんだが乗り手が少なくてな。歓迎するぞ」
ご老体は私がバイクに興味があると分かればニコニコし始めて、歓迎されてしまった。
でも確かにエクセンブラじゃ全然見かけないからね。そもそも車だって商人が仕事用として使うのがメイン層だし、個人だとセグウェイみたいなのを街中で使ってるのが少数いるくらいだから、娯楽としての乗り物という考え方自体が珍しいのかもしれない。
「ここはバイクを作ってるところでいいの?」
「そうだ。まぁ商売と言うよりは、道楽でやっとるようなもんだがな。どうだ、ちょっと乗ってみるか?」
「いいの!?」
「ガレージの裏が近隣の廃材置き場でな。そこなら広いし、試しに乗ってみろ」
まさか試乗できるとは。せっかくだし、乗らせてもらおう。注文なんかの話はその後だ。
廃材置き場でバイクの試乗か。なんか得も言われぬワクワク感があるわね。
ご老体も乗るみたいで、私と一台ずつ手で押しながら裏手に向かう。
「……驚いたわね。まさかこんなに広い空間があったなんて」
案内された廃材置き場は、一目でゴミと分かるものから、仮置きしてある資材のようなものまで山と積まれてあった。
広さは体育館くらいかな。周囲を工房に囲まれて、それぞれの裏口と思しきドアが間隔をあけて並んでるのが見える。
廃材置き場の外周は広くスペースが取られて、バイクを乗り回すのに支障はないし、他に人もいない。これなら試し乗りには十分ね。
「乗った事はあるか?」
「うーん、四輪ならあるけど二輪はないわね」
「じゃあ簡単だから真似してやってみろ」
バイクとは言え、魔道具の一種。魔石から供給される魔力をエネルギーとして動く、極めてクリーンでエコロジーな乗り物だ。
操作方法も単純明快。ジープに乗り慣れた私には特に難しいことはなかった。
ゆっくりと走り出すご老体に続いて、箱型のバイクを走らせる。廃材置き場じゃ景色も何もあったもんじゃないけど、全身に風の流れを感じながら乗るのは思った以上に気持ちが良いし面白い。
街の外を飛ばして走ったら、もっと気持ちいいだろうな。あ、でも車と同じようにバイクも大してスピード出ないのかな。それならちょっと残念。
廃材置き場を二周して、始動と同じようにゆっくりと停止した。
「どうだ、楽しいだろ?」
ニカッと笑いながら同意を求めるご老体。
「うん、楽しかったわ。ところでご老体、ちょっと相談があるんだけど」
この僅かな試乗でバイクを購入する決意を新たに固めた。よっしゃ、特注だ!
「ご老体はやめい! ドミニク・クルーエルという立派な名前があるぞ」
「……それじゃ、ドクね」
「妙な略し方をするなっ」
メカニックと言えばドクでしょ。ちょうど略したらそうなるし。これは譲れない。
イマイチ納得しないドクを適当に流して話を進める。
「ドクはバイクを作ってるって言ってたわよね。私には理想の形のバイクがあるんだけど、その形のバイクを作ってもらえない?」
「ほう? 理想の形か。面白いことを言う奴だ。ここにあるのは、魔力効率を最適化したのばかりなんだが、全然違う形か?」
「その辺の理屈は分からないわ。そうね、スケッチしてみるから、作れるかどうか見てよ」
ドクは設計用の紙束とペンを持ってきてくれて、興味深そうにしてる。
過去の記憶を掘り返す。かつてバイクに乗せてくれたおじさんは、何度も自慢のバイクを見せてくれた。
確か名前もあったわね。なにか戦乙女の名前だったような。なんだっけな、まぁいいか。
形はここにあるシンプルな箱型とは全然違って、もっとメカメカしいデザインで、ワイルドないかにもアメリカンって感じだった。カラーリングは黒を基調として銀のパーツで構成されてたはずだ。
細部までは思い出せないけど、こういうのは雰囲気重視だ。どうせ魔道具のバイクなら仕組みからして違うんだから、細かいところはどうでもいい。魔力効率ってのが、どの程度変わるのか分からないけど、まずはかつて見たあのカッコいいやつで検討してもらおう。
遠慮なく紙束を使って何度も描き直す。その度に上手くなるスケッチを見てドクが感心する。ちょっと鬱陶しいわね。
「上手く描くもんだな。終わったら、こっちで手直ししてやる」
時間をかけて満足できたスケッチをドクに渡すと、それを基に今度は実際の機構に合わせる形で、修正案を描いてくれた。
「これでどうだ? 装飾過剰なお前のデザインからはそういじっていないが、魔力効率は向上しているぞ」
少しだけシンプルにされてしまった。私はもっとメカメカしい方が好きなんだけど、専門家の意見は拝聴すべきだろう。
「まぁいいか。魔力効率ってのは実際、どのくらい違うもんなの?」
「ふむ、そうだな。この手直ししたデザインの違いだけでも、稼働時間が一割は向上すると思うぞ」
「そんなに? じゃあそっちのとは?」
最適化されたとかいう、箱形のバイクを指差す。
「あれと比べれば三割以上は落ちるな。お前のスケッチは確かに格好はいいかもしれんが、魔力効率が悪すぎる」
稼働時間の面は、三割ならまだ許容範囲かな。三割は大きいけど、魔石は交換用の物をあらかじめ用意しておけば解決できるし、私の魔力を直で注ぎ込んで補充してもいい。
走行中に魔力補給できる仕組みにしてもらえれば、むしろ魔石交換の手間も省けるし好都合かも。
楽観的な考えをしてる間にもドクの話は続く。
「だがなっ、効率重視で作るのにも飽きていたところだ。正直なところ、今以上の魔力効率を実現できなくて行き詰っていたしな。気分転換も兼ねて作ってやる。ただし、金はあるんだろうな? 安くはないぞ?」
睨むようにしてくるけど、こっちは金持ちだ。心配無用。
「いくら掛かってもいいわ。とにかく、最高の物を仕上げて」
「……お前、その上等な服からして、もしかして金持ちか?」
「決まってるでしょ? それよりも細かい仕様を詰めていこう。見た目だけじゃなくて、他にも要望はあるわ」
「よしっ、しばらく退屈とはおさらばだな。とことんやってやるぞ!」
ふふっ、その意気よ!
結局、様々な機能やら仕様やらはその日だけでは決定できず、かなりの日数を掛けて完成形を詰めていった。
既存のパーツが全然使えないから、その辺の作製やらなにやらで、とにかく時間が掛かる。
私のわがままも無理を言って聞いてもらったし、かなりの苦労を掛けることになりそう。そのお披露目は季節が変わるほど先になりそうだけどね。
前金を渡して金に心配ないことが分かると、まずは試作品から作ってみるなんてドクも張り切ってるし、私も完成が楽しみだ。
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