第6話冒険者ギルド
「ここが冒険者ギルドかぁ」着いて早々アホなことを抜かすのは俺らの灯台こと広樹だった。まぁ、そんなことを言うのも無理はない。だってよく見れば見る程テンプレな木造建築のギルドなんだもの。俺的にはモンスターハン◯ー3rdのギルドみたいだなぁって思っていたが、早速、異世界が本気を出して来やがった。
なんと受付の人が、人が、人が、全員男なのだ!!!!!これに気付いた時、俺だけでなく広樹や珍しくも翼までorzのポーズになっていた。しかもただの男ではない。無駄にハンサムなおっさんなのがさらにムカつく。さすが異世界。そう簡単には、ヒロインを登場させないってわけだな。ってかそうだよ!女の子、雌、ガール!なんかむさ苦しいと思ったらこれだよ。まだ女の子登場してないじゃんか!!ん?姫?誰だそいつ。覚えてねぇ。
これは由々しき事態だ。早急になんとかせねば。まぁ、そんなこと考えてたってしょうがないか、とりあえずは冒険者にでもなるか。
二人ともまだショックから立ち直れてないみたいだし、俺が受付に行くかー。
「あ、どうもすみません。今、大丈夫ですか?」あー、死にたい。俺は別にコミュニケーション能力高いわけじゃないんだよ!しかも、知らないハンサムなおっさんに話しかけるとか勇気いるだろ!。
「おっ、どうした坊主?冒険者登録しに来たのか?それならこの紙に書かれてる項目に記入してくれ。後ろの二人も一緒か?あ、代筆必要か?大丈夫か。ほら、三人分の記入用紙だ。かけたら持って来てくれ、説明とかも後でするから。」おっさんが慣れたよう動作で捌いていく。その間俺は、「あ、はい」としか言えなかった。
でも仕方ないじゃんか、誰でも初対面のおっさんにはあぁなるって。しかも、あんなハンサムなんだぞ!まぁいい。とりあえず書けたので持ってくか。
「あの、かけました。」
「お、そうか。待ってろ。ふむふむ、三人とも変わった名前だな、まぁ、いい!とりあえず、説明を始めるぞ?」
ここもテンプレだったので割愛させてもらうがまとめると。
・冒険者はF〜Sランクに格付けされている。
・受ける依頼は自己責任のため、格上を選んでもいいが失敗した時に違約金が払われることになっている。
・ギルドカード再発行は金貨一枚かかる。
・現在Sランクはこの世界に五人しかおらずどいつも人外の強さを誇っているらしい。
・昇格する方法は、ギルドから認められるしかない。
・逆に降格については、三回クエストに失敗したらなるらしい。
「ってことでこれがギルドカードだ。なくすんじゃーぞ?あ、そういえば言い忘れてたな。冒険者ギルドへようこそだ!」
なんだこのおっさんかっこよすぎんだろ。だいて!やばいほんとにおっさんに惚れないようにさっさとクエスト選びに行くかー。
「よっしゃあ!ってことで早速冒険しに行くぞ!野郎ども!!」
「おぉ!!」
「なぁ!最初のクエストはどれにする?やっぱ、討伐系とかいってみようぜ!」
「馬鹿やめとけ勉。最初は採取系クエストで、安全に行った方がいいに決まってる。なぁ、そうだろ広樹?」
「あぁ、そうだ。絶対、討伐だろ!!やっぱ最初はこれだろ!ゴブリン討伐!!むちゃくちゃファンタジーだな。こーゆーのわくわくするわ!」
「だよなぁ!やっぱ最初は討伐クエって決まってるよな!そうと決まれば早速行くぞ!」
俺は紙を取り受付に出して来た。
「はぁ、まぁしょうがねぇか。お前ら二人ならそうなると思ったよ。だがその前に武器とかから最初は見繕うぞ。」
ちなみに、ゴブリン討伐はランクEランクのクエストで、受付のおっさんにも心配そうな顔をされた。
そして、ギルドの隣に併設されている。武器屋にやって来た俺たち。
「装備はどうする?俺はやっぱ剣を使うぞ!なんたってかっこいいからな!」
「はっ、わかってねぇな。一番かっこいいのは斧だろ。あの圧倒的な破壊力、やっぱロマン感じるよなぁ。」
「わかってないのは、広樹もだ。一番素晴らしいのは魔法だ。しかも、ただの魔法じゃない回復魔法一択に決まってる。剣や斧で殴るなんて猿でもできるじゃないか。」
そう、俺たちの考えは全く合わない。今回に関してはそれぞれの個性に合ってるし、いいと思うが、センス悪りぃなこいつらとは思う。ちなみに上から俺、広樹翼だ。
それぞれが自分の好きな装備を予算金貨一枚で整え、初クエストに向かった。
俺の装備は、要所要所を補う程度の皮の胸当てと皮の脛当てと金属の籠手を購入し、武器には鉄の剣を買い銀貨53枚だった。
広樹の装備は鋼の斧にふんだんに魔物の素材を使った斧を一つ買って来て金貨丸々一枚使って来やがって。アホとしか言いようがない。
翼はある程度予想できていたが、やはり白魔法使いみたいなローブと杖を買ってきたようだその二つはけっこうお値段するようでそれだけで金貨一枚相当の価値があるらしい。
そんなこんなで、レッツゴブリン討伐!!
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