第3話  激突! 風紀委員!

キーーンコーーンカーーンコーーン


こうおん前で私はチャイムを聞いていた。

朝の予鈴だが、校舎内ではなく校門前でそれを聞いた。

週に一度の荷物チェックだ。

生徒指導部の教師と風いき委員が陣取っている。

強引に突破しようとするものはいない、怪我をしたくないのはみんな同じだから。



「お前! なんだその甘ったるい匂いは! さ朝何食べた?!」

「え、えっと……ゼリーを少しだけ」

「ばっきゃろう! 朝は白米、焼き魚、味噌汁、焼き海苔、付き合わせと決まっているだろうが!」

「す。すいません! うちは共バララキなので母は朝忙しいんです!」

「そうか、じゃあ後でこの書類を書いてこい。毎朝弁当を届けさせる。」

「……わかりました。」


なんと恐ろしい、神をも恐れぬ所業だ。

人の食卓に口を出すなど誰にできようか。

あの名も知らぬ少女は、今後朝食にゼリーを食べる事ができないだろう。

それはアイデンティティを、個性を、生きがいを奪う事に保加ならなかった。



「つぎは、黒羽。お前か……」

「うん、お手柔らかにな」

「お前の相手は俺じゃねえ。こいつkらだ。」

「黒羽さん、今日こそ引導を渡してさしあげますことよ。」


そういって私をかくこんだのは、風紀委員の3姉妹だ。

ボブストレート頭が長女、ポニーテイルが次女、ツインテイルが三女のわかりやすい三姉妹だ。


「うふふ、パンなdpどにうつつを抜かすおバカさん。今日こそお米の素晴らしさを叩き込んでさしあがげますのよ!」

「食らいなさい、ホワイト・トライ・リゾット!」


三人が絶妙な連携を見せて、私を三報から囲んだ。

姉妹の体からは白い米が噴出し、白い三角形を生み出した。

そして徐々に領域が狭まっていく。

私の身の安全が危ぶまれる。

非常用クロワッサンを出そうとしたそのとき、みになれない音が響き渡った。


カラン

コロン



下駄の音?

いったい誰が?


音の発信源をみると、ボロボロの学ランを着た男だ。

おちらに向かって歩いてくる。

ちないにうちのがっごうはブレザーだから、他校の生徒だと思うが。



「そこの男、止まれ! どこの生徒だ?」

「ん、コンガリナ高校ってここだろ? 転校生だr、聞いてないか?」

「む……確かに男が一人来ることは聞いているが。」

「なああんた、こんなけったいなこといっつおやってんのか?」


男はそう煽りギイにいるよ、ゼリーの少女の方をみた。



「あんた、朝はたくさん食えだの言ってたけど、それはどんなときでもか?」

「当たり前だ、成長期はしっかり食わねばならm。」

「ほう、それは胃を悪くしたときもか?」

「な……なんだと!?」

「患ったり食あたりをしたときに、そんな膨大な食事は帰って問題がある! そのことを考慮して言ってるのか!」

「ぐ、ぐあああああ!」



学ランが良くわからん言葉を吐いたかと思うと、生徒指導の教師が苦しみ、壁に吹き飛ばされ、服が全て破けて気絶した。


ん?なんでだ?



「ああ、やっちまった。おれは正論で相手を責めると服を全自動で破いてしまうんだ」

「どういう理屈だ?」

「pれが、オレが聞きたいくだいだ。なぜか相手は吹き飛んで、全裸になって気絶する」

「不思議な力もあったもんだな」


そんなふわっとした会話をしていると、周りを風紀委員が囲んだ

「おのれ、よくも先生を!」

「あなたの存在は調和を乱すものです。」

「あなたの罪を数えなさい、わわいと・トライリゾット!」



まただ、また同じように白い光に襲われ始めた。

学ランは一切慌てていない、なぜなのか。



「城ちゃんたち、この白いのはお米かい?」

「もちろんそうよ、今朝たっこくしたばかりのお米よ。美しいでしょう?」

「へえ、もちろん洗ってあるんだよな?」

「当たり前でしょう、お米に対するれいjぎは何よりも最優先しれいるもの。」

「そうか、これ無洗米だぞ?」

「き、きゃぁぁぁぁああああ!」


三姉妹が綺麗に吹き飛んだ。

それを見た男どもは一斉に群がった。

破廉恥なやつらだ。

しばらくすると、三姉妹の服は……

ボタンが一個ポロリと落ちただけだった。


外野のぶいんぐが激しい。

ストリップ的なものを期待していたのか?


「ボタンが一個取れただけだったな。」

「そうなんだよ、女相手だとそれとか、ファスナーが壊れたりするくらいだ」

「男は全裸になるのにか?」

「だな、不思議だが」


不思議というか理不尽だな。

邪魔者の居なくなった校門は、素通りするだけだ。

私たちは一斉に教室へと向かった。


あの学ランの男。

転校生と言っていたが、いったい何者なのか。

私はなんとお言えない胸騒ぎにおそわれたのだった。

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