ごまおにぎり危機一髪

えー、ご報告致します。この1月16日から一週間、緊急入院させられておりました。

いやぁびっくりです。最強寒波が来た日でした。車に乗ろうとして「あれ? なんか変だな。」

車のキーがうまく差し込めないのです。どうも手がおかしい。

「とりあえず見てもらわないとダメ!」と家内に、半ば強引に済生会病院の脳内外科に連れて行かれたら、「すぐ入院してください。歩くのもダメです。車椅子に乗って下さい」と宣告され、あれよあれよというまに点滴につながれ、重症患者扱いです。

後から聞いた説明では、高血圧から来た脳内出血で、顔面麻痺や半身不随の危険、下手したら命も危なかったというやばい状況ら しかったです。 

 私はというと「わーい、生まれて初めての憧れの入院生活だぁ♪」と能天気に喜んでいたのですが、やがて恐ろしいことが判明しました。

運動機能障害こそ出なかったものの、ケータイでメールしようとして、出来ないことに気がついたのです。

「あれ? 谷という字はどんな字だっけ?」

なんと、たまげたことに文字がなかなか思い出せないのです。書こうとしても、まるで小学生低学年の文字のようなへたくそさ。

右手がまるで他人の手のような感じ。これは一体誰の手だ?

「ゲゲッ、どうやら脳の文字認識機能が壊れちまったらしい。

こりゃあ、えらいことになった」と目の前が真っ暗になると同時に、「へえー、脳の働きって面白いなぁ」と他人事みたいに感じている自分がいます。

 その日のうちに、「仕方ない。一からリハビリしなおそう」と決意し、あいうえおの書き取り練習から始めました。

 幸いなことに、二日後に急速に記憶が回復して、ほとんどの文字を思い出すことが出来ました。このときばかりは「ああーよかったぁ!」と心底思 いました。

まあ、とにかく検査漬け、点滴漬けになりながらも、一週間で退院にこぎ着けたのは、かなりの幸運だったと思います。

 生まれて初めての入院は、特に痛いところもないし、(筋肉注射たけは痛かった)看護師のおネエさんもきれいだし、もっと楽しめるかと思ったのですが、なんと三日で飽きました。(笑)

点滴につながれているために不自由な暮らしで、たーっぷり寝られるけれど、夜が長い! いくら寝ても寝ても夜が明けないのにうんざり。退院許可が出た時はホント嬉しくて、思わず、心の中で万歳しちゃいました)

 退院して、右手はまだ本調子ではありませんが、本当に貴重な経験でした。人生観もに少し深みが加わったような気がします。(自分で言うな 笑)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る