#130 これまでの復習Ⅱ


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F.4sti

Shrlo coあなたは xel aklurpti'a画を見 maltext正しい julesn接辞を noleu選びなさい fuaのために krandiurg.


"Knloanerl'it食べ物を fenxerger提供する人 veles fenxeo提供……される larta___ dijyk林檎……___ ___ ___cyfoi ler木から."


[-'st], [-i-], [-ss], [-'it]

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(なるほどな)


 今回も、接辞を選ぶ問題だ。横に絵があって、複数の林檎を手に収穫している人々の様子が見える。問題文にわざわざ絵を見てなんて書いてあるのだからこれがヒントになるのだろう。

 下線部分が4つあるから、全てを文に当てはめる必要があるらしい。それらの選択肢のうち、特に目につくのは"-'st"と"-'it"だ。受動動詞"velesされる"と一緒に出てきているということは、これは「受動動詞 Veles構文」に使うものなのだろう。


【受動動詞Veles構文】:(被動作主) veles (動名詞)(動作主)'st (動作の目的語)'it.


(そういえば、celesさせるも同じような構文だったような。)


【受動動詞Celes構文】:(使役主) celes (動名詞)(動作主)'st (動作の目的語)'it.


 というわけで、多分語順からして動名詞"fenxeo"の動作主は"larta"、動作の目的語は"dijyk林檎"になるだろう。今頃気づいたが、"Knloan'it食べ物を fenxerger提供する人"のように動詞から派生した名詞は"-'st"や"-'it"で目的語や主語を伴うことが出来る。紛らわしいが、"fenxe"が取っている名詞というわけではない。


("dijyk"の後には下線が4つもあるな)


 問題文の選択肢を指でなぞってしっかりと確認していく。残っているのは"-ss複数語尾"と"-i-"だ。これは多分、林檎が複数であることを表す時"dijykss'it"とは書けなくて、緩衝母音を入れて"dijykiss'it"と書かなくてはならないということなのだろう。

 ふと、安堵を覚える。もし、名詞クラスで緩衝母音や緩衝子音を入れろとかいう問題が出てきたら多分答えることは出来ないだろう。今回は一択しかなかったから必然的に間違えるはずもないが、恐ろしい限りだ。

 というわけで、この問題の答えは[-'st], [-i-], [-ss], [-'it]の順番だ。


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F.5sti

Text正しい julesn単語を ftless選びなさい fuaのために krandiurg.


"Lineparineリパライン語 es lkurftless言語である ___ lkurf falユエスレオネで yuesleone話される."


[lex], [zu], [vel]

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 見るだけで関係節の問題っぽいことが分かってくる。"lexレシュ"とか"velヴェル"が何なのかはよくわからないが、ここには"zuツー"が入るのだろう。"名詞 zu 動詞"で"zu"は関係代名詞的な働きをする。だから、ここには"zu"が入るのだろう。


(よし、次の問題へ……)


 次の問題へと移ろうと、翠は目を五問目の下に移したが問題はそこで途切れていた。テストはたったの五問しかなかったらしい。

 クラス分けテストにしてもあまりにも粗末すぎるのではないだろうか?五問しかないなら極端なクラス分けになってしまうだろう。カリアホが最低レベルのクラスから始めることは間違いないが、自分はどうなるのだろう。

 ふと思い出して、顔を少し横に向ける。

 カリアホは座りながら、完全に眠ってしまっていた。深くてゆっくりした呼吸で肩が上下している。眠っている顔は可愛いが、全くの謎であるところはリパライン語を何もわからないということである。他にもこういった人間は居るのだろうか。少なくともインリニアとは、リパライン語で話ができた時点である程度のレベルはあるはずだし、他のここにいる生徒も鉛筆を必死に動かしているところをみるとある程度の知識があるのだ。


"Alsasti皆さん, pusnist…… esoをすること pormerz'itをやめてください. Icve tydiv plaxしてください."


 考え始めると前に座っていた先生がそういった。教卓の横の椅子から立ち上がって、生徒たちが座っている席と席の間を縫うようにしてテスト用紙を回収していた。翠のところにまで先生が回ってくるまで時間は掛かったが、そんなことはともかくカリアホが一体どういう人間なのか気になるところがあった。学校に異様な民族衣装で来ていることも何か裏がありそうな気がする。


"Jazugasaki八ヶ崎sti, co ad ci彼女は miscaon一緒に klieこのクラスに fqa'd lersse来たのかい?"


 いつの間にか先生が前に来ていた。一瞬反応が遅れて、「ふぇ?」と情けない声が出てしまった。先生は何故かそれに対して頷いていた。


"Malでは, lecu miss私たちは lkurf pestaこの後で fqa話そう."

"Ar, jaえっと、はい."


 先生は翠の答えを訊くとテスト用紙回収に戻ってしまった。何事もなかったかのように回収を終えると教壇に立ってテストの講評みたいなものを始めた。だが、翠の耳には何一つその言葉が耳に入ってこなかった。


(ヤバいかもしれない……)


 カリアホのほうをちらちら見ていたせいでカンニングを疑われたのだろうか。不真面目な生徒だと思われてしまえば、後が面倒な気がするし、そもそも精神的に来るものがある。

 講評はいつの間にか終わり、生徒たちは各々リパライン語じゃない言語でクラスメイトと話している。先生は「起こしてやって付いてきなさい」というがごとくカリアホを指してから廊下に出て行った。

 カリアホはというと授業後の敎室の喧騒からすっかり起きてしまったようで、こちらを見てどうすればいいのかという感じで眺めていた。


(しょうがないが、連れていくしかないか……)


 バッグを取って、カリアホの手を引いて、敎室を出る。

 喋っていても始まらないし、恥ずかしがっていても進まない――翠はそう思って、カリアホと共に先生の元へと歩いていった。

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