#99 Strike down


"Xij, Malそれで, jol harmue今日は co tydiestどこかへ fal sysnul行くつもりなの?"

"Arえっと, Ers molalイェスカさん jeska'st paのところだが...... Cirla io本当に co es君は felircaフェリーサなのか?"


 瞳の色がどう考えてもおかしいのは確実だった。フェリーサは黒髪黒目だったはずだ。自分が知っているフェリーサとは違い、目の前の少女は瞳の色が深い赤色で光源を内包するようにうっすら光っていた。昼だからこそ目立たないものの、夜だったら目立ってしょうがないだろう。

 自分のことを知っているところや口調、声、雰囲気までフェリーサにそっくりだがその瞳の異常だけが気味悪く感じた。


"Jaそうだよ, mi esフェリーサ felircaだよ, felirca.atamフェリーサ・アタム."

"Co es大丈 vynut夫か?"


 目の色がおかしい――とリネパーイネ語で言いたいところだが、語彙力が足りない。とりあえず自分の目とフェリーサの目を交互にさして、言う。

 すると、フェリーサは少し笑って"ers vynut大丈夫だよ!"と答えた。


"Mi es set私はとても farkzirvhi……だよ! Edixa fiurs……は is lardus……になった ly……!"

"Malなら, ers vynutいい paけど......"


 納得しながらもどこか腑に落ちないところがあった。煌めく瞳はさっきフェリーサが持っていた容器と関係があるんだろうか。"Verleterl tharmkarlt : Lankirlen fhark"という言葉の意味が分かれば何か分かったりするのだろうか。


"Mercそれはいいとして, edixa coイェスカの lkurf mels処へ tydiesto行くん jeska'ctだっけ? Malそれで, harmie coなんで tydiest彼女の molala'cところに ci'st行くの?"

"Fgirそれは......"


 言って良いのかどうか迷う。

 フェリーサも誰でもこのレトラに居る人間はそもそもアレフィスという神を信仰するリパラオネ教の教徒であったことは既に分かっている。その宗教戦争を先導するイェスカに対してはっきり否定を言い渡すことは、彼らに「君たちには協力しない」とはっきり言ってしまっていることになる。あまりはっきりとは言いたくはない言葉だ。

 そんなことを考えて口を閉じていると、フェリーサが近づいてきてこちらを覗き込むように見てきた。紅い瞳が淡い光を秘めている。


"Co'st lkurfo言いづ es snietijらいの?"

"Niv違うんだ! Ersちょっとした ekce iuloことなんだよ."

"Hmmmふーん, malじゃあ lecu miss……のこと私たち lersse unde学ぶ……?"


 フェリーサは手を広げて疑問を表す。フェリーサには何かに誘われているようだった。どうやら、イェスカへの用は文字通り「ちょっとしたこと」と捉えられているのだろう。

 次の瞬間には"undeウンデ?"とそのまま訊き返していた。語彙力の低さを露呈する生理的反応だ。この異世界に何時まで暮らしていても、これが治る事はないのだろうと思った。

 フェリーサはそんな翠の考えをよそにどのように説明すればいいか悩んでいる様子だった。知り合いは自分がリパライン語をあまり理解できないことを知っているし、教えてくれようと努力するのは理解できる。でも、悩むほど基礎的な概念を知っていないという事実は割と心に来る。


"Misse'd私たちの unde es……は faikleoneファイクレオネだよ! Fqa'dこの yuesleoneユエスレオネは mol faikleone'cファイクレオネにあるの."

"Arえっと, yuesleoneユエスレオネ? faikleoneファイクレオネ? mi firlexそういうの niv iuloよく分かっ xale fgirssてないんだが."


 ここらへんの地域か、国家の名前が「ユエスレオネ」っぽいのはうすうす分かっていた。しかし、新しく出てきた似ている単語「ファイクレオネ」やそれを指す抽象的な名詞っぽい"unde"の意味が正直上手くとれていない。

 フェリーサは翠が良く理解できていない様子なのに気づいたのか、少し考えてから名案を思いついたかのように手を打った。


"Lecu miss……私たち tydiest図書館に krantjlvile'c行く!"


 なるほど、"lecu missレス・ミス"は多分「~しよう」という意味の句なのだろう。"lecu"は助動詞の"cene~できる"や"deliu~しなければならない"のように文頭に置かれることが多いのでこれも助動詞の一種なのだろう。

 ……という言語解読に休みも噛まさずフェリーサは翠の手を取って走り出していた。天真爛漫で元気いっぱいの皆の妹というような人間だと思っていただけにその力強さに驚いた。姿勢を崩しかけても、必死にフェリーサに付いていこうとした。


"Ejおい! Mi tydiestイェスカさんの molala'cところに jeska'st行くって. Edixa mi lkurf言ったよ ja!?"

"Lkurf nivいいからいいから! Mi kanti私が教えるから!"


 "lkurf nivみなまでいうな"ではない。教えてくれるのは助かるが、人の都合をもう少し考えてほしかった。

 フェリーサはそんな翠の気持ちも知らずに楽しそうに走っていた。翠の不機嫌そうな顔に笑い、ポニーテールの先が走るたびにぴょこぴょこ上下に揺れる。そんなフェリーサの姿を見ていると、ここで手を離させて無理やりイェスカの元に断りに行くのもなんだか可哀想な気がしてきた。

 その数秒間の考えで翠はフェリーサに無抵抗で付いていくことにした。

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