何もないスペースに
最近自分で考えたことに対して深く思い悩んでしまうことがよくある。例えば、電車に乗る際聞こえてくる「黄色い線より外側でお待ちください」というアナウンス。当然危ないから黄色い線をこえることはないのだが、そこでふと「どうして黄色い線より内側が存在するのだろう」という疑問が浮かんできた。誰もそこには入ってはいけないのだから、なんならなくしてしまえばよいではないか。でもそこを削ってしまえば、人々は電車により一層近づくことになる。
つまり黄色い線より内側は、電車から人々を遠ざけるために存在しているということになる。せっかく空いているスペースである。では何か物を置けないだろうかと考えるわけだが、そこは電車に近い場所だから、何も置かない方が安全なのだ。
このように、一見何もなく使おうと思えば役立つはずでも、実際は何も置かずに放っておく方が適しているスペースというのが世界には溢れるほどあると私は思う。今日本では空き家問題など土地に関する問題が挙がっているが、もしかしたら、誰かがその何もないスペースを必要としているかもしれない。空いたスペースを埋めることがどれだけ人の気持ちの余裕を埋めるか考えなければならない。
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