九鬼文書
宇志採羅根真大神とは造化三神、天神七代、地神五代、陰 陽の神の総称とされています。つまりは神様全般をまとめた名前であり、その全ての働きを司る神とも言えます。現代で言えば大日月地星大神と言った感じでしょうか。一番偉い神様ですからね。
九鬼文書と言えば出雲朝廷の正統性を主張しているとも言われ、和歌山県熊野本宮大社の九鬼家に伝わる文書。九鬼家は中臣氏(藤原氏)の系累です。古代以前の部分は神代文字で書かれていましたが、奈良時代、藤原不比等が漢字に書き改めたと言われています。
この古文書もまた時代が下るに連れて加筆修正がなされ、正当性を高めるための捏造がなされていったのではないかと研究者は語っています。竹内文書と共通する内容が見られるように、この九鬼文書でもノア、モーゼ、シャカが日本と関係があると書かれています。この文書によると彼らは日本の神々の子孫だったのだとか。
中臣家に伝わる文書だけに、古代日本の宗教戦争、仏教派の蘇我氏と神道派の物部氏、中臣氏が対立した様子が生々しく記されているのだそうです。この戦争で超古代の神典、文献、国史などが焼失したのだとも。
しかし、それらの写本がそれぞれ、守屋の一族、大中臣の一族、春日の一族、越前武内の一族に伝えられたのだそうです。守屋一族の写本は『物部文書』、大中臣は『九鬼文書』、武内は『竹内文書』であろうと言われています。
他にも聖徳太子が超古代日本史を破壊し、新たな日本史を偽造したとも書かれているそうで、これなどは戦争に負けた側だからこそ書ける話なのでしょう。太子自身も先代旧事本記と言う書物を残していますし、きっと単純な話ではないのでしょうね。
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