上記
『上記』の序文には、1223年(貞応2年)に源頼朝の落胤とも伝えられている豊後国守護の大友能直が、『新はりの記』や『高千穂宮司家文』等の古文書をもとに編纂したとありますが、一般的には史実とはみなされていません。
内容は、今までに紹介した竹内文書と同様のウガヤフキアエズ王朝に始まる神武天皇以前の歴史や、天文学、暦学、医学、農業・漁業・冶金等の産業技術、民話、民俗等についての記事を含む博物誌的なものです。
例えば『上記』によると、神武天皇はウガヤフキアエズ王朝の第73代であり、中国に農業や文字を伝えたのは日本であり、日本では精密な独自の太陽暦があったことなどが記されています。
内容的に言えば他の古史古伝と似た感じですが、上記らしい特徴としては大分が中心に書かれている事、外国からの侵略の歴史が書かれている事でしょうか?
上記の研究者によれば書かれている内容は事実であり、フキアエズ王朝も実在したと言います。大分県やその他の場所に痕跡があるとの事。物的証拠があると言うのは強いですよね。後、文書の膨大さからもとても偽書でこれは作れないとも。
そもそも記紀そのものが上記を元にして編纂されたとまで主張していて、記事を読むと確かにそういう部分もあったのだろうなあと思わせます。それほどまでに内容に信頼性が高いのですね。
古史古伝は滅ぼされた側の歴史書である場合が多く、上記はフキアエズ朝側の歴史書と言っていいものです。普通に考えて、そこまで強力だった王朝が何故滅びねばならなかったのか等、色々と考えてしまいますね。
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