宇宙人の夢

 私に霊感とかないと言うのは以前にお話した通りなのですが、不思議な経験自体は幾らか体験しているんです。

 例えば、子供の頃に一週間先の出来事を予言したらその通りになったり、覚醒夢を見てこれは夢だ、夢だから飛べると言い聞かせて夢の中で空を飛んだり、幸せを祈ってもらったらすごく調子が悪くなったり……って、これは少し違うかもですが。


 今回の話のタイトルにしたエピソードもまた不思議体験と言っていいものです、自分の中では。

 ぶっちゃけ宇宙人の出て来る夢を見たって言う、ただそれだけの話ではあるのですけどね。


 それは『ファウスト博士の超人覚醒法』なる書物を読み、そこに書かれていた修行方法を実践していた頃の事。この本の修業のひとつに冷水を頭から被ると言うものがあったんです。それで初めて冷水をかぶったその時にこの夢を見たんです。


 冷水をかぶった瞬間にも映画『AKIRA』で鉄雄が色んなビジョンを一瞬見るみたいな、あんな映像が頭に浮かんだんですけどね。あの時は本当に映画のそのシーンを思い出していた可能性がありますw


 その日、眠りについた私は自室の窓に誰かが来ている気がして目を覚まします。そこにいたのが今やお馴染みとなったグレイタイプの宇宙人でした。体型がグレイタイプと言うだけで、その体は定番の灰色ではなく何故か全身真っ赤な色をしていました。


 それでここが不思議なんですけど、全然怖くなかったんですよ。むしろすごく懐かしい気がして会話もせずにしばらく見つめ合っていました。


 気がつくと朝になっていて私は布団の中。なのでその夜の体験は夢だと思っています。ええ、とてもリアルな夢だと。私は夢を見ても大抵はすぐに忘れてしまいます。

 けれど、この夢だけは今でも鮮明に思い出せるんです。本当に不思議な夢でした。


 きっと宇宙人は私達のすぐ側に身近にいて、いつでも見守ってくれている。あの夢を見てからはそう思えるようになりました。堕落しきった今の私をまだ見守ってくれているかどうかは――分かりませんけどね(汗)。

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