新興宗教の裏側的な
さて、みなさんは新興宗教と言うと、どう言う印象を持ちますでしょうか? 多分胡散臭いと思う人が多いのではないかと思います。新興宗教関係者の起こした騒動も少なくありませんからね。
実際、特に霊感とかなくても必要な資料が揃っていれば組織を立ち上げる事は普通に出来るようです。お役所は所詮お役所仕事ですからね。だから詐欺まがいなところも出てきてしまうのでしょう。オタキング岡田斗司夫氏の両親が節税を狙って新興宗教を立ち上げたと言う話も、もうかなり有名なのではないかと思います。
で、私、一時期そう言う組織に所属していたんです。と言っても怪しいところじゃあないですよ。この手の宗教組織の中ではかなりの歴史と規模を誇るところです。このヒントだけでピンとくる人はピンとくると思います。日本だけじゃなくて世界中に支部がある、新興宗教と言っては失礼なんじゃないかと思うようなところです。
そう言うところだったので当然のように詐欺ではありません。しっかりと能力のある人が教祖として立ち上げたところで、逸話もたくさん残っています。まぁ、その宗教の事はこのくらいでいいでしょう。
何故そこに所属するようになったかと言えば、当時、仕事上のトラブルで参っていたんです。そこでその宗教の人に話を聞いてもらうと、今すぐここを離れた方がいいと言われまして……そこからなし崩しですよ。今から思うとアレは一種の布教だったのですなぁ。
私が向かった先は隣県のその宗教の教会でした。そこで同じように事情を抱えた人が次々に集まってきます。どうやらある程度の人数を集めてその宗教の学校に送り込む仕組みのようでした。ええ、勿論タダではありませんよ。私の場合、当時の金額で30万円払いましたね。今の相場がどうなっているかは分かりません。不景気ですしもしかしたら値下がりしているかもですねぇ。
時が来て人数も集まって同期の人と一緒に私達はその宗教のお膝元の地に向かいます。そこは大教会ごとに宿舎があって、そこで寝泊まりしながら3ヶ月の勉強、と言うか修行かな、それに励みます。神殿の廊下を拭いたり、掃除をしたり、ご飯を食べたり、買い物したり……とても楽しく充実した3ヶ月でした。
宿舎での仕事の役割が食事担当だったので……とは言っても食事は専門の業者さんが持ってくるので配膳担当だったんですが。その班のみんなとは特に仲良くなりましたね。クリスマスにはクリスマスプレゼントを交換したり……。
んで、修行が終了すると現代表から霊的な力を授けられます。その能力はヒーリング的なもので、駆使すれば病気が治ったりお祓い的な事も出来るのだとか。私は実感もないし、一度も正式に使った事がないので能力が身についた気がイマイチしないんですけどね。
それで一端の布教師になったので卒業後は担当の教会に所属して布教の日々ですよ。ただね、私は厄介事から逃げてきただけなんで、あんまりこの宗教に強い思い入れはなかったんです。
それにここにお世話になる前にこの宗教の事は知識として知っていたんです。その他の宗教と共に。前知識があったせいでここが一番! みたいな気持ちにはなれなかったんです。
だからでしょうねぇ。私の言葉で入信してくれる人はひとりも現れませんでした。やる気なかったですし、当然です。
やっぱそう言うところでずっと残っている人は真面目に信仰しているんですよ。他の宗教の話とか出来ないくらいに。ちょっとついていけないな、とは思いました。
結局半年くらいしかいなかったんですけどね。ただ、離れた理由は当時週刊誌がやたらと関東直下型地震が起きると煽っていたので怖くなって逃げ出した、と言うのが真相ですわ(汗)。
そう、その当時は関東にいたんです。下北沢にいたり群馬にいたり国立にいたりしました。街灯がやたら明るかったんでライトを付けずに自転車を走らせていたら職質を受けた、と言うのも今ではいい思い出です(汗)。
そうそう、群馬にいた時なんですが、雪が降り始めて2時間程で積もったのを見た時には謎の感動がありましたねぇ。四国はそんな簡単には積もりませんから。
で、宗教組織の中に入って驚いたのがノルマがあるって事なんですよ。ちゃんと目標金額があって、その金額を稼ぎましょうってカタチだったですね。勿論達成出来なかったからって別に罰則はないんですが。
他の宗教団体もそんな感じかどうか、それは分かりません。ただ、やたらと立派な建物を作っている大きなところは似たような感じなんじゃないかなぁ。
今では地元に帰って来てその宗教とも無縁な生活をしています。戻ってこいみたいな誘いとかもないですよ。なのでその時の事はただちょっと珍しい体験をした程度に私は思っています。
そうそう、ここで公開している『運勢の法則』はこの生活をしていた時に教会で読まれていた本が元ネタです。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883354901
もし興味を持ったらちょっと読んでみてくださいね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます