別れ 600字

 ごめんね、さようなら。私はこの手紙で三年間も続いた私達の関係を終わらせようと思っています。三年の月日は今に思えば、長い様で短い時間でした。それもこれもあなたのおかげです。本当にありがとう。三年間。たった三文字で語るにはあまりにも詰め込んだ思い出が多いです。その中で確かに、真剣に結婚も誓い合いました。今でもあの言葉たちには私は嘘をついていません。結婚のこと、それからのこと。私にも多分あなたにとっても、あの物語は確実な未来だっただろうと思っています。それでも、私はあの頃見えた幸せな将来とは決別します。別にあなたに問題があったから、というわけではありません。強いてあげるならば、運の悪さでしょうか。私は二ヶ月前にある人と知り合いました。その人について語るなんてことは私はしません。あなたが嫉妬するであろうことくらいはよく分かっています。その人があなたよりも優れているというわけではないのです。むしろあなたの方が優れているでしょう。もう分かったかもしれませんね。あなたは完璧でありすぎたのです。優しくて顔もよく、収入もいい。私に対しても丁寧に接してくれるし、博識で話も面白い。なにしろ誠実です。悪いところは何もないし、あなた以上の人は世界中探してもいないでしょう。それでも。あの人には私が必要なのです。あなた以上に私を必要としてくれている。茨の道でも私は進みます。だからこそごめんなさい。さようなら。

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