第5話 幼馴染み1

【 「この星は、願いを叶えるための星じゃないの。願いを叶えるため、導く星なの。」


少女は、告げた。


「あなたの星を変えると言う願いは、あなた自身が叶えるべきなの」】




「先輩!今日、一献どうですか?」


「すまん。今日は、先約が入っててな。」


「そうなんですか……残念です……」


しゅんと、犬の耳が垂れてるのか見えそうなほど落ち込む後輩の鞄に見覚えのないものがぶら下がっていた。


その視線に気づいたのか、後輩がそれを見やすいように差し出してくれた。


「これですね。『百日戦争と願いの星』をモチーフにしたストラップでして。初版予約限定についてくる奴なんです。」


「へぇ」


「可愛いでしょう!」


「そうだな。」


(そろそろ、かな)


後輩の自慢げな声を聞きながら、帰り支度を進めた。

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