第3話 幼馴染み2

【 『願いの星にいけば、願いが叶う!俺は、願いの星に行くぞ!』


少年は、雑誌で見た、願いの星に行くと言う目的のために、ひたすら、前を見続けた。


何度目かの春。また、百日戦争は、幕を開けようとしていた。 】




「主よ──」


日曜のミサの時間。


何時ものように、執り行われ、何時ものように奥方達に絡まれ、それをあしらいながら、休息についたのは、もう日が落ちた頃合いだった。


何気なく、スマホを開くと、ニュースに、小さくはあるが見覚えのある名前を見つけた。



【待望の書籍化!電子小説作家桜木玄先生が紡ぐ、『百日戦争と願いの星』!】


「あー、咲。作家になったんだ」


引っ込み思案と言うか、少し変わったところのある幼馴染みを思い出しながら、そう呟いた。

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