第13話「不安」

遥は奏多と共にパラレルダイバーのうなじ部分にあるハッチの前で立っていた。


「まさか異世界転移装置の凍結を言い渡されるなんて……答えて貰えるかな?」


 遥は元居た世界に交渉へ向かうこととなった。


「さあ、お前が居た世界の問題だろ?それと、お前の身元はどう証明する?」


「円花の物を使えばいいよ。今の僕は円花に似てるからね」


 そういう遥に奏多は突っ込む。


「おいおい、それでいいのか?」


「死人に口なしというつもりは無いよ。けど、だからこそ彼女も一緒なんだ」


「なるほどな。だが俺のことはどう説明する?」


 遥は奏多の疑問にこう答える。


「現地で遥と逸れたから乗せたっていっておくよ」


「そういうやっつけなのか」


「不測の事態があるかもしれないってのは分かっていることだからね」


 そして遥は奏多にいう。


「これより帰還作戦を開始する。君にとっては旅立ちだけどね」


「21世紀の地球か……どんな感じか気になるな」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る