第40話 小話4の6 目指すは真夏の無人島!
「それじゃあ乗るわよ」
との事で皆でマイクロバスに乗り込む。
例によって俺は助手席で由香里姉が運転席。
俺はリモコンでシャッターを開ける。
「それでは、出発!」
香緒里姉はエンジンをかける。
かつての金曜夕方のように学校を出た。
今回は坂をおりて港方向へ。
今回は港の岸壁で加速してから急上昇。
港の外れの大岩を超えてから、進路をやや左に向ける。
「今日の行先は」
「司令には聟島諸島内で許可を貰っているけどね、とりあえず今日は北之島かな。航空写真で見るとちょうどいい砂浜があるみたいだし」
既に北之島は見え始めている。
直線距離では10キロないのだ。
なお聟島列島は魔法特区の聟島以外は全て無人島。
当然北之島にも住民はいない。
5分もしないうちに車は北之島に到着。
南西を向いた細長いビーチに駐車する。
「ここなら安全でしょ」
由香里姉の意見に俺は頷く。
背後は30メートル近い崖。
左右は大岩。
海側は岩が点在していて大きな船では接岸不可能。
来るなら小型ボートか俺達のように空からかしか方法がない。
運転席を出て後部スペースへ出るなり由香里姐は服を脱ぎだす。
「由香里姉、何を」
「ビーチなら水着でしょ」
だからといって俺の前で着替えないでくれ。
俺は慌てて外に出る。
そこには笑っちゃうくらい手付かずの白い砂浜。
そして南国らしい水色に近い海が広がっていた。
既に由香里姉以外の3人は水着に着替えてそれぞれ海を楽しんでいる。
岩場のあちこちを見回しているのは月見野先輩。
黒のシンプルなワンピースの水着だが、細かいところに色々装飾的な穴があいているのがちょっと微妙に下着っぽくてエロい。
砂浜の手前でバチャバチャやっているのが香緒里ちゃん。
由香里さんが用意したと聞いてとんでもない水着の可能性も考慮していたが、普通に可愛らしい白地に水色の花模様が散りばめられたビキニだ。
ビキニと言っても肉感的な奴でなく、上も下もひらひらな布がついた可愛い系。
かなり遠い所で潜ったり息をしに水面に出たりしているのが鈴懸台先輩だろう。
常に水に浸かっているので水着は不明。
以前食糧難で魚捕りをした時、皆から海に入れない理由を色々聞いた気がする。
あれは俺の聞き違いだったのだろうか。
皆、海を楽しんでいるようにしか見えない。
まあ深く追求する必要はないけれど。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます