エピローグ

 のあの警官たちが、またダグラスの店にやってきた。

「…あの時は…色々と迷惑を」

「構わんよ。あんたたちが悪いわけじゃない」

「…すまない。あのあとミスター・カートライトきみの協力がなければ、犯人は捕まらなかったろう」

「…用はそれだけか?」

「…噂通り、なんだな…まあ、いいさ。もう会うことはないだろうし…でも、君への感謝は忘れない」

「好きにしな。俺は明日にゃ忘れる」

「…参ったよ」

 フォードのエンジン音が遠ざかっていく。ダグラスは葉巻に火をつけた。









 ―店の電話を取る。慣れた手つきで、工房に繋げた。

「もしもし、ヘンリーか?俺だ…2個ほど頼みたいものがある。ひとつは柱時計だ…もうひとつか?それはそっちに行ってからのお楽しみだ、明日行く…まあ、せいぜい首を長くして待ってな…」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

Narrold Man 参径 @1070_j3

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ