欠意
思ったより浮かばなかった自分が悲しい。そもそも助けてくれる保証もない…営はそもそも家にいるとなると頼るのは一番難しいだろう。茜も家の場所は知らないし、そうなると一番安全なのは…祖父。
嫌だ。
でもこんな状況で迷ってる一秒が惜しい、幸い祖父の家はこの駅から三つ戻ればいい、そこまで遠くない。早速向かおう。ハンバーガー食べ終わったら。
記憶と軽く聞いた話からすると父方の祖父が一番怪しそうだ。牧師らしい。少し前に片付けの手伝いに行ってるらしいからそのときにでも貰ったのか…?なんにしろ面倒だ。アイツも頼りに行くかもしれない、急ごう。
家族との昼食が終わったら。
いざ家の前に着いたが決心がつかない。あの冷たい顔が思い出される。マジギレされたらどうしよう。ああ動け俺の足!!悪魔のやつだって嗅ぎ付けてくると考えたほうがいい、そうなれば急がなきゃ命の危険だってある…
気づいて招き入れてくんねーかなぁ!!あ?
ヤバい。悪魔が来た。流石に早くないか…二人同時に会えば確実に殺られる。きっと魔導書のことを探りに来たんだろう、頼む穏便に済んでくれ…
大きな家だな…洋風の屋敷に見えるが教会はこことは別にもってるのか?
「幸広か?」
突然の声に驚いた。なぜ気づく…
なんでアイツに気づいたんだよ…
「ああ、お祖父さん。少し尋ねたいことがあって来たんですけど…時間大丈夫ですか?」
「ああ… 大丈夫だよ。外は暑いだろ、お上がんなさい。」
(勘がいいのかと思ったが耄碌してるだけかもな…)
「しかしこんな老いぼれに尋ねたいこととは何かなあ。お前は賢いだろう、あまり期待せんほうがいいぞ」
「そんなこと言わないでくださいよ…お祖父さんは牧師だったんですよね?」
「ああ、そんなことか…」
「しかしやはり貴様は…」
「…?」
祖父は突然居間の飾りの剣を振りかざす
「災いだったか」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます