あの花を奪われた日のことを僕達は決して忘れない
こーた
第1話
「何故だ……」
その男はいつも自信に満ち溢れた顔をしていた。
自分こそがこの世界の覇者であるという自覚ゆえに。どんな窮地でも余裕の笑みを浮かべていた。
「何故、裏切った?なぜ、お前が……」
しかし、今の彼には焦燥の色しかいない。
炎に包まれた建物の中、圧倒的な窮地に立たされた
「何故だ
残った敵は、ごくわずか。残党勢力とこちらとでは圧倒的な力の差があった。
自分が天下人になると、
今日、自らの部下に裏切られたこの瞬間までは――――。
「……僕が
部下である筈の
「初めから裏切る予定で貴方の懐に入った」
彼が冷静沈着であるのはいつものことであった。
一つ違っていたのは、
「
「
なんのことを言っているのかわからず、聞き返した
「ふっ、はははははは!! そうですか! 貴方にとって、
大声で笑い始めた。思えば、
しかし、その笑いはすぐに収まり、地を這うような低い声で彼は告げた。
「貴方が、その野望の為に切り捨て、嬲り、見殺しにした幾多の
「
「愛でること無く、見捨てた!! 貴方さえいなければ、
「貴方が
「だから、僕は決意したのです……貴方の未来を奪い去ると……」
しかし、自分がかつて切り捨てた無数の
そして、それが
「確かに……俺のやり方は多少強引だったかもしれない」
「でも、お前のことは重宝していたはずだ! 手厚く招き入れた!」
新参者である
「そう思っているのは貴方だけだ」
「確かに、貴方にはカリスマがある。
「でも、その玉座を守るために、いくつの
「決して眩くはない。どす黒い人の欲望に塗れた穢れた玉座だ」
「でも、お前はその欲望塗れな玉座を狙っているんだろう? 俺に成り代わって、
「たとえ、俺がここで倒れても、
「お前が玉座につくことはない!!」
「……僕はそんなものが欲しい訳じゃない」
「なに?」
予想外の言葉に
「言っただろう? 僕はただ貴方に報復したいだけだ……その後の天下に興味はない。
「僕はただ貴方の、
その時、
「良いだろう
「俺は倒れんぞ! 必ず
「それが俺の生き様だ!!
「……そうでしたね。貴方は、誰よりもしぶとく、誰よりも速く、戦場を駆け抜けた。そして、その勢いに乗り貴方は、急成長を遂げた。でも、
「貴方は、敵を作り過ぎた……もうこれ以上影が大きくなる前に、第二、第三の
「僕も全力で貴方を潰します」
「来い!
「さようなら……
炎の渦が二人の周囲を取り巻き、建物が崩壊していく中。
二つの刃がぶつかり、鈍い音を立てた。
――――――
続く……かなぁ?
続きを書く前に、アカウント削除されそうな気がする……
あの花を奪われた日のことを僕達は決して忘れない こーた @kouta1205
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