第3部
プロローグ
よろず部は今日も大忙し!
「朱音~! この案件は任せたぞ~! 私はコッチをリーシャ君と片付ける!」
そういって縁とリーシャは部費で買ったコンビニスイーツの新作を食べ始める。
何だろうこの依頼内容の差は…。
「んじゃっ、行ってくる」
そういって俺は部室の扉を開けて被害者に話を聞きに行くことにした。
「あっ、朱音! 今回の依頼は…」
「上だろ? 俺も今回の犯人は目星がついてる! ただ唯一の問題はどうやって奪還するかなんだよなぁ~! 」
そういって部室を出て最初の被害者である担任であり俺達よろず部の顧問でこの依頼主でもある加藤先生のところに向かった。
「朱音君! 待ってたよ♪ 私の時計、絶対に取り返してね! 」
職員室の前で加藤先生がそういって手を振っている。
「念のため聞きますが他には何が取られたんでしたっけ? 」
メモをするため手帳とペンを持って話を聞く。
「なんだか探偵さんみたいだね朱音君♪ 」
まったく何を喜んでるんだこの人は…。
「協力しませんよ? 寒いんでチャッチャッと終わらせて部室でぬくぬくしたいんです」
そういって加藤先生を見ると先生は頷いて他の被害者が盗まれた物を教えてくれた。
「えーっと、体育のホイッスルに保健室にあったハンガー、それとデコられた財布…」
やっぱり予想通りの犯人だろうこれなら問題は何処に巣があるかだ…。
「先生、鳥の巣って何処かで見ませんでしたか? 」
そう尋ねると先生は少し考えて俺の言いたい事が分かったのか驚いた顔で
「えっ、任せちゃって良いの? そういうのって市役所とかに連絡した方が…」
確かに先生の心配はごもっともなんだけど…。
「財布、今日無いと困りますよねさすがに…」
先生は頷いて俺を見つめてくる。
「いざとなったら手伝ってください」
そういって道具を渡して俺は、とりあえず用具室行って脚立借りることにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます