第1章 集められた6人
第1話 如月紗綾
いつも通りの朝、いつも通りの通学路
味気ない毎日にうんざりしている
あぁ、誰かがこの日常を、この均衡を崩してくれればどれだけ楽しいこと事か…
そう思いつついつも通りの授業を受け、いつも通りの部活をして、いつも通りの帰路につく…はずだった
帰り道、突然目の前に現れた老人
黒いローブに身を包み、いかにもな姿をしたその老人はこう言った
老人「この均衡を崩してやろうか?」
はぁ、全く馬鹿馬鹿しい
そんな事がお前のような老人に出来るとでも思ってるのか…
そう思い、その老人を無視して帰ろうとすると老人はさらにこう付け加えた
老人「やってみる価値はあると思うぞ」
……仕方ない、どうせ帰ってもいつも通りご飯を食べていつも通り風呂に入っていつも通り寝るだけだ、少し遊んでみるのも悪くない
紗綾「出来るなら、崩してみろ」
老人はニヤリと笑いその場から去っていった
なんだ、ハッタリか…まぁいい、期待はしていなかった、このまま帰ろう
危ない!その声が聞こえた時には既に遅かった
自分の体を大きな何かが貫く感触
痛みは感じない、ただただ違和感が全身を襲う
あぁ…俺はこのまま死ぬのか…まぁそれもいい…どうせこのままつまらない日常を続けるなら…いっそ死んだ方がマシだ…
意識が朦朧とし、気を失った
………………
……ここは…どこだ…?
広い空間だが周りは壁に囲まれて…まるで大きな牢獄の様…
それになんだこの手鏡は…
まぁ自分の顔に興味なんてないし見る必要も無いからとりあえず伏せたままにしておこう
俺以外には…あと5人、男は俺以外1人もいない…
そう言えばさっきから何故か足元がスースーするな…
ん?なんで俺はスカートを履いてるんだ?
いや待てよ、まさか…
そう思い、伏せたままにしておいた手鏡を見る
紗綾「な…な…なんだ…これ…」
なんと、俺は女になっていた
いや、でもおかしい
俺は確かにさっき死んだはず…
しかも俺は男だ!
なんでこんな体に…
てことは…この中にもまだ男がいるってことか…!
突如、どこからか声が聞こえた
???「どもどもー!こんにちは!私は皆さんを集めた張本人です!」
空間中に響き渡る声
ここから俺の戦いが始まった…
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