第8話

第6話で登場した祈祷系の神主さんの件についての余話です。

この方のお父様も、ここの神社で祈祷等をされていました。

その当時の事、旧国道2号線沿いの都市から都市をつなぐ道沿いの

山陰の集落に住むひとりの少女がいました。

思春期頃から急に体調が悪くなり、方々の医者などに診せても原因

不明で寝込んでしまい、このままでは命にも係るのではという状態で

親もほとほと困り果てていたといいます。

そうこうする内、知人から上記の神社を頼ってみたらと勧められる儘に

最後の望みを掛け、こちらの祈祷所へ娘を預けたんだそうです。

彼女は長い間を掛けて、少しづつ心身の状態を整えていき、実家に戻った

後は、この谷間の家で祈祷所を開いていました。修行の師である祈祷神社

の手法と同じだったのかは分かりませんが、知人が夫婦仲の相談に行って

この人とは別れる事になるでしょう等と言われたりして、その後自然にそうな

ってしまうという事もあり、不思議な力を持った人だなと感じました。

自分に色々気になることが出来た頃には、もうこの女性は、体力的に占いは

出来なくなったとのことでした。何でも、ずっと息を止めていなければならないん

だそうです。

恐らくはもう他界されているのだろうと思います。

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