老いた勇者が老いた魔王の介護をする。
こう書いてしまうと老老介護のようで、切ない感じがしますがそうではありません。
若かりし頃と変わらぬ力を持つ勇者にしか、やはり絶大な力を持つ魔王の介護ができない、勇者以外には危険な介護。
緊張感のない物語にはならないようです。
また作者さんの「ありきたりの設定とは違うこの作品に触れてみないか? 」という読者への挑戦も感じます。
ええ、受けて立ってみようじゃありませんか。
実際、勇者や魔王が登場するファンタジーではなかなか見られない設定で、先の展開も正直まったく予想できません。
わくわくしています。
他の作品を読んでいただくと明らかなように、骨太で土台がしっかりしたストーリーを書く作者さんの手で、この設定がどう料理されていくのか興味深い。
この先きっと新たな楽しみを与えてくれるに違いないと期待しています。