第8話 新天地8

 豪から呼び出しがあった。あれから豪たちとは仲良くやっている。それも凜から話が持たされた。それで凜と二人で例の酒場に出かけることになった。最悪のことを考えて凜が酒場の近くに下忍を10人忍ばせている。

 中2階に上ると特定席に豪と王子が座っている。

「実はな。今通商大臣がな急に市内の取引に課税するということを提案した」

「通商大臣?」

「総司令官の腰巾着だ」

 王子が口をはさむ。

「確かに国のための税金というなら仕方がないが、和寇たちにはかからない」

「どうして?」

「彼らは闇商いだ」

「この税金は兵の増強に使われると言うが、すべて総司令官の懐に入るのさ。王は反対だが押し切られそうだ」

 王子はかなり総司令官を嫌っているようだ。

「実はその一部が和寇にも回るのだ」

「どうして?」

「王の兵はわずかだ。それぞれの大臣の民兵が動員するのがこの国にあり方だ。その大半が総司令官チャクラパットの民兵だ。前回の時は和寇のものも混ざっていた」

「なんと!」

「税は止められぬ?」

「ああ、たから和寇を潰すしかないのだ」

「分かった力を合わせよう」








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