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「…なっ…!!?」



男を中心に展開された魔法陣を見て不思議そうに空を見上げた女の子が驚きのあまり絶句した。



「さて行こうか…『ライド』」



驚く女の子をスルーして腕を掴むと男が何かを唱えるように言う。



すると一瞬だけ魔法陣が現れて2人の姿が消える。



「…ココ…は…?」



急に景色が変わり我に返ったのか女の子がキョロキョロと周りを見渡しながら呟いた。



「戦闘型飛空艇『シュリオ』の操舵室だ」



男はハンドルのような舵輪のある椅子に座りながら答える。



「戦闘型…飛空艇…?」


「ああ、俺が昨日全精力を注ぎ込んで作り出した移動用の召喚獣だ」



機械に獣と言っていいのか分からんがな、と男がハンドルに手をかけて笑う。



「!?もしかしてこんな巨大な物を一人で…!?」


「…俺の力だけでは無い、が…作ったのは俺一人だ」



女の子の驚いたような問いに男はどう表現するか迷ったように返した。



「童話や御伽話をモチーフにしたからか…全長222m、全幅33mとかなり巨大になってしまってな」



言葉を失っている女の子に対して男が少し恥ずかしそうに話す。



「ぜ、全長222mって…もう人間技じゃ…」


「一個大隊ぐらいなら軽く収容出来る大きさだが…俺もまだ全容の詳細を把握してるワケではない」



おそらく最大収容人数は4000人ほどか…と男は目の前のガラスに映し出されてる地図から目を離さずに告げる。



「よ、4000…」


「…まあこの速度なら半日もかからずに着きそうだな」



口角をヒクヒクさせてる女の子を見ずに男は目的地を設定してオートパイロットにした。

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