45







「りょ、料理にそんな付与効果が…?」



彼女についての事を青年の時と同じ説明をすると男は口角をヒクヒクさせながら呟く。



「おそらく彼女が省いてるだけで年齢に関する付与効果もあるんじゃないか、と思っている」


「…確かに…美形補正だけでは大人の女のような顔にはなれないからな…」


「あと、身長の問題も出てくる」



彼女の説明について二人が考察してるが、説明した当の本人は興味無さそうにタレを作っている。



「これは…幸いと言うべきか、俺は口が堅い方だから広めはしないが…」


「ああ、その付与効果が民衆に知れたら大変な事になると懸念している」


「…乳房補正、美形補正…おそらく年齢補正か…?に身長補正、といった所か…」



男は彼女が省いたであろう付与効果も紙に書いた。



「年齢補正があるとしたら不老不死に近いな…」


「…待て、美形や乳房は補正で分かるが…年齢や身長は補正で良いのか?」



青年の呟きに引っかかりを感じたのか男が疑問を呈する。



「…ふむ、そう言われると…ではそうだな…老化はどうだ?」


「老化か…確かに『老化+』や『老化-』とかはありえる…」


「だろう?身長は『成長+』だとすると…」



彼女に聞けば早いようなどうでもいい議論で二人は盛り上がっていた。







「ふふんふ~ん♪」


「だから!これはこうだろう!」


「違う!これならばこうすべきだ!」


「「ぬぬぬ…!」」



二人がずっと議論を続ける事、数時間。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る