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辺りはすっかり暗くなり、夜の時間帯に。



「だから!ココから敵が来た場合はだな…」


「そうなるとココが…」


「はいはい、夕飯の時間だから紙を片付けろ」



いつの間にか議論が山に国軍が攻めて来た時の対処法にすり替わってる中、彼女が丼椀を持って終わりを告げる。



「あ、ああ…すまない、俺とした事が熱くなってしまったようだ…」


「いや、俺の方こそムキになってすまない…」



お互いに仲良くなったのか男と青年は謝りながらテーブルの上に広げられた紙やペンなどを片付けた。



「で、何をそんなに言い争ってたの?」


「いや…もし組織がこの山の魔物を掃討しに来た時のための作戦を…」



彼女が丼椀をテーブルに置きながら聞くと青年が気まずそうに答える。



「争う必要あるの?魔物はココから出て行きませんので…って説明したら?」


「騎士団には既に説明してある、魔物のレベルも上がっているから暫しの間この山を不可侵領域として定める事で問題は解決した」


「だが、別の組織の過激派などがいつ攻めてこないとも限らないだろう?」



彼女の疑問に青年が答えると男が仮定の話を切り出した。



「攻めて来たとしても話し合いは出来るだろ?」


「もし相手が話を聞かず問答無用に襲いかかって来たらどうする?」


「どうする…って俺なら逃げるよ?」



男の問いに彼女は疑問系で返す。



「逃げるって…この山を放棄してか!?」


「いやいや、小屋までって事だよ」



驚いたように立ち上がる青年に呆れたように彼女が言う。



「その後は?」


「とりあえずご飯作る?腹いっぱいになれば帰ってくれるっしょ」


「…人間と魔物を一緒にす…なるほど、ソレが平等の扱いか…」



戦うという選択肢の無い彼女の答えに男と青年は呆れたようにため息を吐く。

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