第9話 帰り道

「もう結構歩いたよ、あとどれくらい?」


「もう少しだ頑張れ」


街中から少し離れたところに山がある

そこまで高くはないが街中を見下ろすには充分である

今その山の上にある整備された場所に向かっている

「ついたぞ」


「うわー! きれい!」


森を抜けると整備された場所にでた、

そこには周りに高い建物がなくあたり一面に星があった

久しぶりにこんなきれいな星を見た気がした


「ああ、きれいだな」


ドーン!


音がした方向に顔を向けるとそこには大きな花火が咲き乱れる

しばらく二人共、花火に見とれ無言になる


それからどのくらいたったのだろうか、

終了なアナウンスが流れる


「そろそろ帰るか」


「そうだね!」


家に向かうために足を動かし始める


「また、みんなで一緒に花火みたいな.....」


「そうだな、またみんなで見れるといいな」


確かに、今はそれを願うばかりだ


「夜の森って、なんかこわいよね」


怯えた声で聞いてくる


「そうか?」

昔は苦手だったが今ではそこまで怖くない


少し強い風が吹いて森が揺れだす


「もう無理! 手繋いで!」


「手繋いでってお前としいくつだ!?」


「そんな事は気にしないの、いいからとっとと繋ぐ!」


右手に柔らかくてきれいな手の感触がする

ここで振り払うのはさすがにかわいそうだと思い大人しくしておくことにした

とゆうかなんとゆうか.....


「緊張するね」


顔を赤くし照れているようだ

クッソ、可愛いじゃないか。


「恥ずかしいから言わないでくれ」

「もう、照れちゃって!」


「て、照れてない!」

「ほら、さっさと行くぞ!」


「はーい!」


山を降りるとそこからはタクシーを呼んで帰った

家の前で降りてからふと思う


「お前これからどうするんだ?」


「え?どうするって木葉の家にとまるけど?」


「泊まるんだったら、先に言え!」


現在の時刻は七時をまわったところである


「これからどうする?」


「どうするか?」


ご飯を食べ終え特にすることがなくなった


「よし!今からみんな呼ぶぞ」


「みんなって?」


「みんなだよ!」


「すままん 今から来れないか?」


『は!? 今から』


「頼む!今じゃないとダメなんだ!」


『そんな心の準備が.....』


「心の準備?」


『何でもない! わかった、今から行くから!』


「おう!助かる!」


電話が切れた


「よし!一名確保だそっちはどうだ?」

「こっちも、おっけーだよ!」

着々とイベントが動き出す

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