第524話 ◆歓迎会  その2

◆歓迎会  その2


アリシアは人間の歳で言えば16歳になっていた。 いわゆる花のJK黄金期である。


そしてララノアのDNAを受け継いだアリシアは、それは美しいハーフエルフへと成長していた。


また小さかったオ○パイも膨らみ、セレネを追い越すのももう時間の問題となっている。


アリシアは2時間ほど前、急にヴォルルに呼び出されベルを連れて瞬間移動でこの古城へとやって来た。


なんでもセレネと同じ服を着ている人間の女の子をメイアが拾って来たので歓迎会をやるとのことらしい。


で、参加者は必ず美味しい食べ物を一つ以上持って来いと追加の伝言があった。


自分で用意するのも面倒だったので、料理長のコリン君にあたしとベルちゃんの分も用意してもらった。


まあ、最初はブツブツ文句を言っていたけれど、あたしはコリン君の弱みを10個以上知っているし、二つほど言ったらもう反抗はしなかった。


あとコリン君は叔母のヴォルルから歓迎会の御馳走一式のオーダーを受けていて、こっちに来るのはもう少し後になるという。


で、オードブルとちょっとした料理は、あたし達が先に持って来たのだった。


しかし目の前の城門は、しっかりと閉ざされていたのであった。


なによ!  すぐに来いって呼び出しておいて、城門が開いてないじゃないの!  


ほんとうですにゃ。 ←ベルちゃん


まったくどういう事なのかしら。



ガガガッ


セレネさま♪  いらっしゃ・・・い。


アリシアが城門の前でプンスカ怒っていると突然城門が開き、天使たちが飛び出して来た。


なんだ・・アリシアさまじゃないですか。


なんだとは何よ! セレネじゃなくて悪かったわね。


えへへ  すみません。  ついうっかり・・  でも期待が大きかったのでガッカリです。


まあいいわ。  そんなことより早く会場に案内してよ。


アリシアとベルは手に料理の大皿を持っているため、早く会場に行きたいのだ。


はぁ それではラグエルに案内してもらいますね。  そう言ってサリエルが握っていたラグエルの手を大きく頭の上まで振り上げた。


ええっ?  サリエルったら、わたしは会場なんて知りませんよ。


ふっ 大丈夫ですよ。 きっと一階の奥の大きな扉があった所だと思います。


ささっ 早くご案内してください。  わたしはここでセレネさまをお待ちしてますから。


サリエルの無茶ぶりに困惑気味のラグエルであったが、二人を連れて城の中に戻っていく。


ふ~ぅ  それにしてもセレネさまとシルフは遅いですね。  お料理が冷めてしまいますよ。


しかしそのころ、セレネとシルフはセレネ城のキッチンで大変なことになっていたのであった。

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