第427話 ◆サリエル画伯照れる

◆サリエル画伯照れる


不気味な家に潜入したあたしは、暗い部屋の奥から聞こえて来たガタガタという音に驚いて、家から飛び出した。


あっ、セレネさま。 どうしました?


飛び出したところを、ちょうど玄関の前に到着したばかりのサリエルとコリン君と鉢合わせしたのだ。



いや、この家の奥で変な音がしたから、警戒していったん引き上げて来たんだ。


あれぇ?  あたしの家、なんかまずい事になっていますね。


サリエルが目の前の家から放たれているただならぬ気配に気づいて眉をひそめた。


へっ? この家ってサリエルのうちだったの?


ええ、アトリエ用にへそくりで購入したんですけど、例のヴァンパイアの灰を地下室に封印してたんです。



それじゃあ、あのでっかい絵はやっぱりサリエルが描いたんだ。


あー  見ました?


ごめん、見ちゃった。


勝手に見ちゃダメじゃないですか。 超恥ずかしいです。



ねえ、サリエル。 あの油絵ってさ、いつ描いたの?  絵は上手だけど、ちょっとキモイよ!


そんなことはどうでもいいじゃないですか。  わたしの使命は、セレネさまのことを見守ることなのですよ。


セレネさまがたまに言う、なんでしたっけ?  そう、ググってみれば分かりますから!


いや、ググろうにもネットねーし!



やっぱり、サリエルってストーカー体質なの?


なんでですか。 先にわたしの唇を奪ったのは、セレネさまの方じゃないですか。


うっ  それはそうだけど・・  あれは、サリエルの寝顔がめちゃめちゃ可愛かったから仕方がないじゃん。


えへへ わたし、そんなに可愛かったですか。


なんだか、サリエルってコロコロ態度が変わるんだよなぁ。



二人の内輪話うちわばなしは、後でゆっくりやってください。


いまは、子猫ちゃんじゃなくってベルさんを見つけ出すことが最優先です。  コリン君がまともな事を言う。


ああ、そうだった。 それじゃ4人で家の中を探そう。


どうせなら二人ずつに分かれて探した方が早いですよ。


そうね。 あたしとメイアは1階と地下を探すから、コリン君とサリエルは2階と3階をお願い。


わかりました。


じゃあ、行くわよ!



こうして、ベルちゃんの大捜索が始まったのだったが、待ち構えるチェイスは飛んでもないことを考えていたのだった。




***


ねえ、文字数がどんどん少なくなってない?


実は、この後何を書くか決まってないんですよ。


あら、いつも行き当たりばったりだったじゃないの。


・・・ あの~しばらく湯治に行って来ていいですか?


いいけど、だったら早く完結させて!


うわぁーん  鬼、人でなしぃー!

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