全国の女子高生のみなさん異世界は大変ですよ！

第348話 ◆お餅つき その２

◆お餅つき　　その２

今日は商店街の休みの日。

セレネファミリーが荷車を引いて商店街にやって来た。

マスターおはよう。

おぅ、セレネちゃん。　おはよう。

商店街の人たちは？

そろそろ広場に集まってるころだと思うよ。

そう、この間預かってもらったやつは？

ははは　昨日から仕込んでもう広場に持って行ってあるよ。

マスターありがとう。

みんな、それじゃ広場に行ってお餅つきの準備をするよ！

おー！

・・・

セレネたちが広場に着くと、すでに商店街の店主たちも集まっていた。

やぁ、セレネちゃん、ひさしぶり。

ご無沙汰です。　　今日はよろしくお願いします。

お餅とかを食べさせてくれるんだって？　　楽しみだよ。

えへへ　　その代わり、みなさんにも手伝ってもらいますからね。

おや、なにを手伝えばいいのかな？

それじゃ、うちのメンバーと一緒に石臼の設置とお湯を沸かすのをお願いします。

お湯は持って来たお釜全部で沸かしてください。

おぅ、まかせとけ！

アリシアとニーナは、マスターが仕込んでおいてくれたもち米をザルに入れて水をきってくれる。

はーい

サリエルは、セイロを用意して。

セレネさま、セイロは全部使いますか？

今日は、石臼を３つ持って来たから、３つずつを２セット使おうかな。

わかりました。

コリン君は、商店街の人たちとテーブルを並べてくれる。

わかりました。

ミミさんとエイミーは、テーブルにバッドを置いて、持って来た’餡子’と’きな粉’を入れておいて。

オッケー

にゃっ

それが終わったら、大根おろしを作ってバットに入れておいて。

りょうかいにゃ！

セレネちゃん、お湯が沸いて来たよ！

は～い

サリエル、アリシアたちから水を切ったもち米をもらって来て。

はい。

そしたら、蒸し布でもち米を包むようにしてセイロを載せてってくれる。

わかりました。

商店街のおじさん達は、もち米が蒸しあがる少し前になったら、お湯で石臼を温めてください。

温まったら石臼の中のお湯は、柄杓とかお玉で捨ててね。

オッケー　　やっとおれらの出番だぞ。

セレネさま。　そろそろですかね？

どれどれ・・　　うん、芯も残ってないし指で米粒がつぶれるからいいんじゃないかな。

それじゃあ火傷しないように、セイロから石臼の中にもち米を入れて行くよー

おじさん達、石臼の方は準備できてますか？

おー　いつでもいいぞ！

よいしょっと。

臼の中のもち米は、杵で潰してこねてくださーい。

あらよっと！　　おう、意外と腰にくるなー。

こねが終わったらいよいよ、お餅をついていきますよーー

あたしが最初にやるので、見ていてくださいねーー

サリエル、さっき教えたように、手にぬるま湯を付けて返しをお願いね。

はい、セレネさま。

それじゃ、いっくよー！

それっ！

ペッタン　　ペッタン　・・・

同じように、他の石臼でもお願いしまーす！

ペッタン　　ペッタン　・・・

ぎゃー　返し手が怖いよー

アリシア、コリン君に恨みを買ってないわよね！

た、たくさん買ってるような・・・

ガク　ガク

米粒が見えなくなるまでついてねー

お餅がつきあがったら、バッドに入れてテーブルに持って行ってくださーい。

商店街のお姉さまたちは、お餅を適当な大きさに千切って、餡子やきな粉や大根おろしを付けてお皿に盛ってくださーい。

あらやだ、セレネちゃんたら、お姉さまだなんて。　ホホホ

つき手の人は疲れるから、代わりばんこにやってくださいねー。

手が空いてる人は、つきたてのお餅を召し上がってください。

なにこれ美味しい！　　セレネってば、いままで何で教えてくれなかったのよ！

あーー　アリシアさんねー　もち米が収穫できるようになったのはいつからだったかなー？

お餅って、普通のお米じゃできないの？

う～ん　やったことないけど、たぶん粘りとかつるんとした食感とか無理だと思うなー。

あっ、マスター　どうだったお餅？

うん、うまかったよ！　　これなら餅つき大会イベントは盛り上がるの間違いなしだ。

ちびっ子たち用に、小さな杵をつくれば家族で楽しめるっしょ！

そうだな。　　さっそく大工職人に頼んでみるよ。

本番用に石臼を後二つ用意したから、お客さんが大勢来ても大丈夫だと思うわ。

食材とか湯釜とかセイロは足りない分は商店街で用意してね。

まかしとけ！

こうして商店街年末イベントの模擬餅つき大会は大成功のうちに終わったのだった。

ねえ、シルフ知らない？

そうだ！　なんかお餅に羽がくっついて取れないとか騒いでたような気がするわ。

たいへん！　もしかして切り餅ように残したやつに？

どうやらシルフが鳥もちに捕まったみたいなので次回へ続く・・・