第186話 ◆お姉さんたちとの釣り大会
◆お姉さんたちとの釣り大会
あたし達が乗せたお姉さんたちは、みんな美人でさんでポン、キュッ、ポンッの抜群のスタイルだ。
緊急脱出ということもあって、お姉さん達は着のみ着のままで、船内はちょっとエロイ雰囲気に包まれている。
とりあえず、お姉さんたちは一番奥のあたしの部屋を使ってもらい、その隣のアリシアの部屋の前にバリケードを築いた。
こうすればスヴェンたちも、怖いアリシアがいるので迂闊に近寄れないだろうとの判断である。
また、お風呂の時は、アリシアとキャロンさんが交代で見張りに立つ完璧な防御体制である。
食事も人数が多くなったので、食堂の利用を男女別々にした。
このルールを決める時、アルビン達が不満そうな顔をしたが、アリシアが きっ! と睨んで一瞬で終わった。
アルビンたちには、コリン君がいるんだから、それで我慢しなさい! アリシア様の上から目線S系ご指示である。
またしても、コリン君は酷い言われようだが、この頃は吹っ切れたのかMに目覚めたのか、コリン君もそれを聞いてもニコニコしていた。
・・・
救助した、お姉さんたちは、全部で4人。
それぞれの源氏名は、アミさん、セイラさん、ノアさん、リアラさんと言うそうだ。
本名は個人情報なので、ひ・み・つ だそうである。
あたしは、モッフルダフに次の港に着くまで、食料や水が不足しないか確認しに行った。
ランランランドがあった島は、そこら中で噴火しているので、他の島か次の大陸に着くまで4人の女性も同行となるからだ。
するとモッフルダフは、火山島から少し離れたところに人が住んでいる島が幾つかあるので受け入れてくれるなら、そこで降ろすと言う。
ならば、余裕を見て積み込んだ分で何とかなるだろう。
ところがリアラさん達は、コリン君が作る食事が美味しいのに感激したようで、モリモリ食べる。
お姉さんたちは、長い航海の経験などが無いため、当然食料も水も限りがあることを知らない。
あたしは、予想が外れてしまい少し焦り始めた。
そこで、すこしでも足しにするため、魚釣り大会を開催することをモッフルダフに提案した。
モッフルダフは、それは良いアイデアだと快諾した。
優勝者には、トロフィーと賞金が出る。 スポンサーはモッフルダフ、そして協賛はおっさん3人組だ。
二人一組で一番大きな魚を釣り上げたペアが優勝だ。
くじ引きで、参加者ペアは次のようになった。
アミさんとモッフルダフ
セイラさんとアルビン
ノアさんとスヴェン
リアラさんとラッセ
アリシアとニーナ
メイアとあたし
コリン君とキャロン
この如何にも出来過ぎたペアは、もちろん大会を盛り上げるためであって、くじに協賛者達の強い意向があったのは否めない。
釣り竿などの道具はこの際、販売目的で積んであったものを使わせてもらう。
大会の開催場所はフィアスにお願いして、魚がたくさんいる漁場に船を進めてもらった。
フィアスの方が魚群探知機よりも遥かに精度が高いのは言うまでもない。
漁場に着くとみんな一斉に竿を振る。
おっさん達全員が、お姉さんたちにいい所をみせようと、大はりきりだ。
早速、セイラさんの竿がヒットする。
きゃっ、かかっちゃった。
おおっ、竿をもう少しこう立てるんじゃ!
アルビンが自分の竿を放り出して、セイラさんの後ろから両手を添える。
いや~ん、あたしも~
ノアさんもヒットきたーーー
これにはスヴェンも待ってましたとばかり、手助けに走る。
玉、玉 玉網は、どこだっけ?
さすがフィアスが選んでくれた漁場だけのことはある。 もう入れ食い状態だ。
リアラにさんの竿も、よそ見をしているうちにぐうんとしなる。
ほれっ、リアラさんもヒットだ!
ラッセもリアラさんの竿を後ろから持って引き上げる。
当然、ラッセの上腕二頭筋がリアラさんの両胸に当たる。
もうラッセの顔は、ふにゃふにゃになっている。
な、なによ、あれっ!
ちょっと、自分の竿を立ててどうすんのよ! ほんとに男ってやらしいわ!
もう一回だけ言う。 アリシアは7歳8か月だ。
こうして、全員が大量の魚を釣り上げた。
優勝はラッセ、リアラさんペア。 準優勝はコリン君とキャロンさんだった。
あたしはたくさん釣ったし、一番大きい魚を釣り上げたのもあたしだったのだけどメイアとペアだったので最下位になってしまった。
だってメイアは釣り上げた途端に片っ端から自分で食べてしまったし、あたしの釣った魚も入れ物から勝手に食べていたんだもん。
グッスン
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます