第28話 愛していると打てなくて

僕は幻聴を聞きながらラインのアプリを立ち上げる。

このスマホも長い間に使い込んだ。

昔の嫌な思い出が詰まっている。

なかなか縁を切れないものだと思う。


おはよー♪よく眠れたかな?寒いから体調管理気をつけようね


ラインを送信する。直ぐにはかえって来ない。

お互い朝が弱いと言うのと睡眠薬を飲んでいると言うのがある。

なかなか睡眠薬を体から抜けないからだ。

睡眠薬のもたらす眠気は辛い。

スマホを握りしめたまま横になった。

いつからだろう。

こんな横着をするようになったのは?

対人関係を取り払ってからまともな文章力が無くなった気がする。

それでは僕はこのラインしている人を失いたくないのだ。

好きなのかな?

ただ束縛じゃないのか?

でも一緒にいたい。

側にいたいのだ。

でも素直に愛しているの文字が打てない。

打つ手が震え、鼓動が高鳴り恥ずかしくなる。

僕の気持ちは一体どう言う気持ちだろう。

ただ、愛していると文字を打てない。

僕の気持ちはどこにあるのだろう?

                                   続く

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