第27話 止まった時間

俺が交通誘導をしていた10年前、本当につらい目にあった。

この呪縛から逃れられない。

交通規制が始める時間になると襲ってくる不安と興奮。

道路へ出る時の興奮。

トラウマと成功体験だ。

僕はこの呪縛から逃れられる方法をまだ見つけていない。

多分この時から壊れていたのだと思う。

神「人殺し警備員、ぼけいびんのくせに成功体験とわな!」

悪魔「そうですよ。貴方は悪なのですから。死んでお詫びするしか無いのです」

「くそ」

交通誘導のミスを思い出して嫌な事を思い出した時につく悪態が出る。

この呪縛から逃れられる方法をまだ知らない。

10年も昔の事なのに。

僕の心は留まったままだ。

いつも事故の事を思い出すけど、死にたくなる。

だけど死をイメージしてない。

結局のところ、自分の死が怖いのだろう。

あたりの前の事か?

だから僕は生きよう。

僕は彼女にラインをするためにスマホを手に取った。

新しく積み上げていく一日だ。

                                 続く


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