第20話 ひとりぼっち食卓

僕は総菜の唐揚げのパックを開けて、食事を始めた。

でも視線はスマホに行ったままだ。

彼女の事が気になるのだ。

この感情は束縛だろう。

自分でも分かっている。

だから耐える時なんだ。

そう自分に言い聞かせる。

唐揚げを一口食べよう。

冷えた総菜の独特の味がする。

やはり視線はスマホに行く。

この緊張感はたまらない。

幻聴「惨めな奴。だから捨てられたんだよ」

そうなのかもしれない。

幻聴「そうだよ。早く死んだらどうだ?ていうか死ねよ。役立たず」

脳内に鳴り響く幻聴に対して僕は我慢をする。

対向してはいけない。

でも僕の胸を苦しめる。

手早く食事を済ませよう。

そう思い食事をすすめた。

                                   続く

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