第18話 買い物

僕は自分が決めた買う物だけを買おうとスーパーに入った。幻聴は相変わらずうるさい。まずはおにぎりを買おう。値下げされていれば良いんだけど。


幻聴「せこいな。コンビニで低下で買えよ。働かないから貧乏なんだよ」


耳元で幻聴の声がさく裂した様に感じる。実際はそう脳が思わさているだけだ。

分かっているだけど、辛い事に違いない。


買い物客1「見て役立たずだわ」


買い物客2「なんで生きていられるのかしら。恥知らずだわ」


買い物客たちの声も聞こえる。知らない人達だから幻聴だ。一体僕の何を知って悪口を言うのだろう。だから幻聴だと決めつける。実際にそうだろう。

しかり心はささくれ立っていくのだった。ただ耐えるのは辛い。

集団にいると買い物達が話す会話の全て僕の悪口に聞こえる。

これも被害妄想だろう。


ピコン

ラインの着信音が鳴る。

僕はスマホを取り出しアプリを開いた。

「頑張って。応援しているね」


短い文章だけど、この励ましがうれしい。

心が軽くなる。

幻聴には負けない。絶対に壊れない。

僕はそう誓うと買い物を続けた。

そして会計を済ませると家路に急いだ。

                                   続く

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