第13話 暴言と昼食を
幻聴「そんなくそまずそうな飯を食ってうれしいのか?料理くらい作れるようになれよクズ。てゆーかクズはクズらしく自殺してくれ!生きている資格はない」
僕は焼きそばを食べながら反論を述べる。
僕は生きていたいし、僕を産んで育ててくれた母親、献身的に支えてくれる弟、親身になってくれる彼女がいて自殺して、悲しませるぐらいなら生き抜いてやるんだ。
幻聴には負けない。
幻聴「ふーん。クズのくせにあー言えばこういうんだな。世迷言だ。お前は死ぬしかない。屁理屈をこねるな。包丁で手首切れよ」
流しにある包丁が目に入る。
幻聴「苦しまずに良いんだ。この神の声から逃れられる唯一の方法だ。神の声を聴け」
統合失調症の患者には自殺者が多いのはこう言う訳か?
だけど僕は死なない。
この生活をいしてから、楽しみの一つである食事にも幻聴は現れる。
幻聴「まずい飯を食って満足か?。クズ豚に食わせる飯はねーよ」
幻聴の声がひときわ大きく脳に響く。
人扱いでも無くなった。幻聴に豚に認定されてしまった。
豚は嫌だなと場違いな事を考えながら、焼きそばを食べる。
僕は生きると決めたけど、弱気になっていた。
泣きそうな気分だ。
ピコン
ラインが入る。
綾音「ラインないけど大丈夫?」
僕は彼女のラインを観て、勇気が与えられた。
だから即座に返信する。
順平「ありがとう。綾音のおかげで幻聴が吹き飛んだよ♪」
綾音「まだ幻聴と会話しているの?無視しないとだめだよ」
順平「アドバイスありがとう。その人で救われたよ」
本当にそうだった。綾音の一言で僕は勇気を再び持つ事ができた。
幻聴には負けない。
そう決めると焼きそばを食べきるのだった。
続く
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